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2012年9月20日 (木)

デラ・イスマイル・カーンのモンスーン

 ジェンが活動しているデラ・イスマイル・カーン県の現地語では、モンスーン(雨期)のことを「サワヌル」と呼びます。パキスタンのモンスーン期間は毎年7月中旬ころから始まり、9月中旬頃まで続きます。

 2010年以降、モンスーンによる大雨はパキスタン各地で大洪水を引き起こし、インフラや農業に大きなダメージを与えています。被害がこれまでで最も大きかった22010年の大洪水では、ハイバル・パフトゥンハー州やシンド州、バロチスタン州、パンジャブ州で甚大な被害がでました。同年はデラ・イスマイル・カーン県の主要な地域も大洪水に見舞われ、住民約80万人と南ワジリスタンから避難していた国内避難民3万2千世帯が被災し、約15名が死亡、80名が負傷しました。

 この時に被災した人々の一部はいまだに生活環境を回復できず、今もなお家を建て直して普通の生活を再開する為に苦労しています。

 現在、現地災害対策本部の洪水予報部や気象庁はデラ・イスマイル・カーンを含む複数の地域に大雨・洪水注意報を発令しています。UNOCHA(国連人道問題調整事務所)によると、既に今年のモンスーンの雨によってデラ・イスマイル・カーン県の都市部では洪水が発生しているとのことです。この洪水による犠牲者は出ていませんが、一部の家屋や道路がダメージを受けており、ある場所では橋が完全に崩壊し流されてしまったそうです。

 
 国連はモンスーンによるあらゆる被害に対応するために、国際NGOなどの協力を受け危機管理計画を策定しました。パキスタン政府当局も、正式な危機管理計画はありませんが状況を注視しています。JENも被害状況に注意を払いながら、活動を継続していきます。

9月 20, 2012 文化、生活、習慣 |

2012年9月 6日 (木)

働き者のヒズブラ

 今回はヒズブラという25歳の青年のお話をご紹介します。ヒズブラはJENが山羊を調達している業者から派遣され、山羊が検疫期間を過ごすJENの倉庫で働いています。彼は皆に「ブカリ」というニックネームで呼ばれています。

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 ヒズブラはJENが現在の事業をおこなっているデラ・イスマイル・カーン県パハルプル郡のある村の貧しい家庭に生まれました。彼は責任感が強く、時間を守り、正直でとても働き者で、大の動物好きです。動物と一緒にいるのも世話をするのも大好きです。

 ヒズブラは大好きな動物に関する知識や、動物を扱うノウハウを学ぼうと、2003年から現地で獣医をしているサイード・ウラー医師に付いて働いてきました。これまでの約10年間の経験で、ヒズブラは動物に関する詳しい知識・管理方法を身に付けたのです。

 彼の動物への関心の高さや、動物の健康状態・管理のノウハウが評価され、彼は業者からJENの倉庫での仕事を任されました。山羊を管理するJEN倉庫では、ヒズブラはJENの家畜専門家と獣医アシスタントの指示のもと、倉庫での活動全般を監督しています。

 ヒズブラは本当に良く働きます。倉庫での活動は、放牧から牧草の整備、掃除、餌やり、水やり、獣医アシスタントによる予防接種や治療の手伝い、獣医から指示された薬の手配まで、全てをこなします。

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 獣医のアドバイスに従い、ヒズブラ自らが病気の山羊の救急治療を行うこともあります。

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「動物はしゃべらないし、人間のように歩いたりもしないけれど、だから異なる扱いを受けるべき、というのは間違いだ。実際は、動物は話すことができないからこそ、丁寧に面倒をみるべきなんだ」とヒズブラはいいます。以前、JENの倉庫にいる山羊の1頭が食欲不振になってしまったときは、配布可能な健康状態に回復するまでヒズブラが何時間もずっとその山羊の世話をし続けたことがありました。

 ヒズブラは面白い青年で、JEN倉庫の山羊が出産すると、倉庫で働いている仲間たちにお菓子を配ります。ここでは、人間の赤ちゃんが生まれると「メタイ」と呼ばれるお菓子を近所に配る風習があり、それにならっているのです。

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 ヒズブラは上で述べた以外の他の仕事も喜んで引き受けます。労働者に対する扱いもとても丁寧で、彼の下で働くスタッフの為に1日3食料理してあげたりもします。病気のスタッフがいれば、病院に連れて行ってしっかりと看病します。
とにかく、誰もが愛すべき存在、それがヒズブラなのです。

9月 6, 2012 事務所・スタッフ |