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2012年5月31日 (木)

JEN倉庫での山羊管理

JENが現在デラ・イスマイル・カーン県で実施している生計復帰事業は、山羊の配布が主な活動であることから、一見単純そうに思えるかもしれません。しかしながら、この支援活動は簡単な作業ばかりではなく、気をつけなければならない部分が実はたくさんあります。

今回・次回は山羊の調達後~配布前までの管理についてご紹介します。

JENはパンジャブ州のいくつかの街から配布用の山羊を調達しています。妊娠中の山羊はとてもデリケートなので、パンジャブ州からデラ・イスマイル・カーン県への輸送の際は細心の注意が必要です。

大きなトラックを使用しても、一度に一台で運べる山羊の数は45頭までです。輸送中に山羊同士が喧嘩をしてしまうこともあり、JEN倉庫に到着するまでに怪我をしてしまう山羊もいます。このような山羊には時間をかけて丁寧に特別な手当てをしなければなりません。

到着した山羊は、JENの倉庫で7~10日間の検疫期間を過ごすことになるのですが、JENスタッフは到着前から配布前まで、以下のような準備・作業を行います。

①倉庫内掃除・消毒
デラ・イスマイル・カーンのJEN倉庫に山羊が到着する前に、家畜専門家の指導のもと、倉庫内を掃除・消毒をして感染症にかからないようにする必要があります。

②予防接種
7日間の検疫期間で、風土病の予防注射をします。山羊の体を押さえて、二人がかりで行います。
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③水やり
輸送や予防接種によるストレスを軽減する為に、ビタミンを溶かした水を山羊に与えます。オス山羊は一日に3回、メス山羊は何回でも水が飲めるようにします。

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(次回へ続く)

5月 31, 2012 国内避難民支援生計回復事業 |

2012年5月17日 (木)

ミルク・フェスティバル (ドゥードゥ・マイラ)

これまで何度か触れてきたとおり、パキスタンでは家畜が国内経済においてとても重要な役割を果たしています。農村部で暮らす多くの人々にとって、家畜は重要な生計手段です。

 JENが活動しているデラ・イスマイル・カーン県は、紛争が続く南ワジリスタン管区に隣接しています。同県は、以前はパキスタン国内でも比較的平和な地域として人びとに親しまれていました。しかし、近年の宗派間闘争や対テロ戦争による治安の悪化が、デラ・イスマイル・カーン県内の経済にも影を落としています。

そこで、同県のファー・プル地区家畜調査・開発局は今年の4月13日に、山羊や羊、牛などを持つ畜産農家を対象に、ミルク・フェスティバルを開催しました。このお祭りの目的は次の通りです。

・畜産農家の人々の家畜・乳製品開発に関する知識を改善する
・宗派間対立やテロによるストレスを抱えた人びとにリフレッシュの機会を与える
・色々な品種の家畜を飼育する意欲を取り戻してもらう

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ミルク・フェスティバルでは、家畜による様々な対決イベントが催されました。ラクダの重量挙げ、牛や水牛のミルク搾乳量対決、雄山羊の体重・体長比べなどもありました。上位3位までの勝者の中には、なんと昨年JENが山羊を配布した国内避難民の一人、ナセーブ・カーンさんの姿がありました。勝者インタビューの際には、家畜局の役人の一人がJENの活動を評価してくれました。

 デラ・イスマイル・カーンでは治安問題もあり、避難先での厳しい生活は続きますが、支援を届けた人の元気そうな姿を見て嬉しく思いました。
 

5月 17, 2012 文化、生活、習慣生計回復事業 |