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2012年2月16日 (木)

山羊管理研修スタート

 JENがデラ・イスマイル・カーン県で実施している、国内避難民を対象とした生計復帰事業において、畜産指導員の研修は重要な要素の一つです。

 フィールドチームはJENが定めた基準に基づき、事業対象地域から畜産指導員を選びます。選ばれたメンバーは皆若く、教養があり、ボランティア精神にあふれ、学ぶことに熱心です。

 これらの畜産指導員は、まず10日間の山羊管理研修に参加し、その後補習コースも受講して、他の避難民世帯に対して山羊の飼育・管理に関する知識を広めていく役割を担います。

 2012年は、畜産指導員80名を20名ずつの4グループに分け、順番に研修を実施していきます。
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 先日行われた第1グループの研修初日では、畜産指導員たちから研修のねらいや研修受講のメリットについてなど、多くの質問が出ました。同研修を担当した家畜専門家は、これらの指導員の関心事に対して、興味深く耳を傾けていました。
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 以下は研修に参加した畜産指導員からのコメントです。
・私たちにとって家畜は主要な収入源ですが、これまでは家畜を主に自分の家で消費するために育てていたため、そこから得られる利益は限られていました。
 この研修を通して、家畜を活用して得られる利益についてより深く知ることが出来ました。

・私たちは教育を受けていますが、避難先では時間を無駄にするばかりで、1日中何もすることがありませんでした。
 この研修のおかげで、働くためのスキルを習得し、無力で支援を必要としている自分たちのコミュニティに貢献することが出来ます。

・研修により、適切な山羊管理方法、社会動員、企業開発について知ることが出来ました。
 これからは家畜の利用を自家消費用からビジネス用に変えていこうと決心しました。

・私たちマスード族のコミュニティはそのホスピタリティに定評があります。
 この研修を受けたことで、私たちは更により良い方法で他の人々を助ける機会を持てると思います。
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2月 16, 2012 国内避難民支援生計回復事業 |

2012年2月 2日 (木)

リアズさんの心の傷

自然災害でも人災でも、その影響は被災者の生活に長期間残り続けるものです。

 リアズ・ウッディーンさんの心の傷はその1例です。

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 南ワジリスタンのリアズさんが暮らしていた地域で、武装勢力と政府軍の戦闘が起こりました。
 戦闘機や武装ヘリコプター、マシンガン、迫撃砲などによる戦いが激化し、リアズさんの家族を含め、周辺の住民は避難を余儀なくされました。

 リアズさんの家は破壊され、爆撃によってたくさんの人々が亡くなりました。
 近所の人や大切な人を失ったこと、故郷から強制的に避難させられたこと、家を破壊されたこと、財産を失ったことなどがリアズさんのこころへ直接の打撃となり、彼は精神的な健康を失ってしまいました。

 リアズさんの父親は全財産を使って彼をペシャワールの精神病院へ数週間入院させましたが、何の効果も得られなかったと言います。

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 現在、リアズさんはデラ・イスマイル・カーンで両親と7人の兄妹とともに、UNHCRから配布されたテントを使用し、貧しい生活環境のもとで暮らしています。

 父親と兄は日雇労働で働いていますが、家族の生活やリアズさんの高額な治療費を賄うにはとても足りません。

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 ジェンの現場チームによる支援対象者登録の際、リアズさんは自身でインタビューに答えることができなかったため、 ジェンはリアズさんの父親から話を聞きました。

 リアズさんは頻繁に意識障害を起こす為、精神安定剤を処方してもらっているそうです。

 リアズさんのように、紛争を原因とする精神障害や喪失感に苦しんでいる人たちが、この地域にはまだまだたくさんいます。

 少しでも多く、心に傷を負った人たちへ支援を届けられるよう、ジェンは活動を続けて行きます。

2月 2, 2012 国内避難民支援 |