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2011年8月11日 (木)

2011年のラマダン

ラマダンは、イスラム暦では9月にあたります。この月には、世界中のイスラム教徒達が断食を行います。丸一ヶ月の断食は、心身の健康にとても良い影響を与えます。

 ラマダンで面白いのは、毎年イスラム暦と西暦に10日ずつずれが生じることです。毎年、ラマダンの開始日は前年より10日早くなっていきます。例えば、2010年のラマダンは8月10日に開始しましたが、今年は8月1日に始まりました。

 昨年私たちは洪水被災者とともにコハート地区で断食を行いました。ジェンは同地区でラマダン1週目に、最初の事業として食糧以外の物資の配布を行いました。毎日平均気温40~45度という猛暑の中、最も被害が大きく、最も脆弱な被災者へ支援を届けるのが当時の目的でした。

 去年の洪水からちょうど1年経った今、ジェンはデラ・イスマイル・カーン県の国内避難民の生業復帰支援を開始しようとしています。

 今回の支援対象は同県パハル・プル郡の3村です。同事業地はデラ・イスマイル・カーン県とミアンワリ県をつなぐチャシュマ・ロード沿いに位置しています。パハル・プル郡には肥沃な土地と、インダス川からあちこちの農耕地へ流れる用水路があり、小麦やトウモロコシ、野菜など様々な農作物がとれます。

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中でもデーツ(ナツメヤシ)はパハル・プル郡では最も重要な生産物の一つです。パハル・プル郡のダッキという場所は美味しいデーツが取れることで有名で、パキスタン国内の他の地域にも出荷されています。デラ・イスマイル・カーン県は一年中暑い気候なので、デーツや様々な品種のマンゴーが取れるのです。

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 ラマダンの期間中、デーツは最も重要な食べ物です。イスラム教徒はデーツと水を切望しながら空腹に耐え、毎日15時間の断食の後に休憩を取ることになっています。
 ジェンスタッフは、デラ・イスマイル・カーンにいる機会を利用して、家族のために地元の市場でラマダン用のデーツを買いました。

====== ご報告 =============

平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。

これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちら

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8月 11, 2011 文化、生活、習慣 |