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2011年7月28日 (木)

新しい事業地

 7月17日、ジェンのチームはデラ・イスマイル・カーン県を訪れました。ジェンはここで、南ワジリスタン管区から紛争を逃れ、県の北部に位置するパハルプル郡で暮らしている国内避難民の支援事業を開始します。
 ジェンはこのパハルプル郡の中で選定した3つの村で暮らす国内避難民を対象に支援を行います。事業地となる村はデラ・イスマイル・カーン市から50kmほど離れたところにあります。

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 デラ・イスマイル・カーンへの最初の訪問では、事務所候補である建物をいくつかチェックしました。同県があるカイバル・パフトゥンハー州は地域全体で治安に問題があり、事務所に適した場所の選定は中々難しく、注意が必要です。
 場所の最終決定をする前には、確認しなければならない点がいくつかあります。例えば、一般の人が簡単にアクセスできるような、人口密度の高いエリアに事務所は置くべきでないし、VIP達が住んでいてテロのリスクが常にあるような目立ちやすい場所も適切ではありません。

 デラ・イスマイル・カーン県は周辺地域の中でも夏の暑さで有名で、ジェンチームの滞在中も気温はずっと36度~42度でした。同地域の北部で予報されていた雨も、私たちが滞在していた1週間の間は降りませんでした。

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 デラ・イスマイル・カーン市の東部にはインダス川が流れており、川岸にはピクニックにちょうど良い場所や、川魚などの料理を提供する良いレストランがいくつかあります。夕方になると、日中猛暑で苦しんだ人たちが夕涼みに川へ行き、ボートで川渡りを楽しんだりします。

 また、デラ・イスマイル・カーン市はカイバル・パフトゥンハー州、パンジャブ州、バロチスタン州の州境に位置し、インダス高速道路が同市を通ってペシャワールからカラチまで走っているため、多文化都市となっています。

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 デラ・イスマイル・カーン県の現地用語はサライケ語(パンジャブ語に似ている)です。同市にはパシュトゥーン民族、サライケ民族、パンジャブ民族、バロチ民族が住んでいるため、人々が様々な衣装で歩いている所を見るのも、この町ではよくあることなのです。

====== ご報告 =============

平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。

これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちら

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7月 28, 2011 国内避難民支援 | | トラックバック (0)

2011年7月14日 (木)

洪水被災者支援から、紛争国内避難民支援へ

 2011年7月10日をもって、ジェンの洪水被災者支援事業は、無事終了しました。
この事業はパキスタンが破壊的な大洪水に見舞われ、国内全土が重大な被害を受けた2010年8月に開始しました。緊急事態への対応を専門とするジェンは、この状況を受けすぐに動き出し、はじめにハイバル・パフトゥンハー州南部のコハート県へ入りました。ジェンは洪水被災者にテント・ベッド・毛布・ストーブ・衛生用品・キッチン道具など、食糧以外の物資を配布しました。

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 その後、ペシャワールから約30km北東に位置するチャルサダ県において、3ヵ月間のシェルター支援事業を実施しました。この事業では、2800世帯の被災者を対象としたシェルター作成キットの配布を行いました。

 緊急対応期の支援が順調に進み、ジェンは活動の分野をシェルター支援から農業支援へと転換しました。この支援は緊急・回復期の活動に位置付けられます。

生計のための農業支援事業は、洪水により被災したチャルサダ県の農家の方々の収入源を回復させることを目的として設計されました。この事業では、7ヵ月間にわたり、農家2375世帯の土地の修復・整地、農業に必要な物資の配布、効果的に農作物を育て販売するための専門家による研修を行いました。

110714_110222_distributionuc_utmanz この支援によって、農家の方々は収穫した農作物を家族の食糧に充てるだけでなく、市場で販売し、来季の作付け用に蓄えることが出来るようになりました。同事業は政府当局や、コミュニティの年長者達にも高く評価され、同事業もってジェンの洪水対応の支援は終了となりました。

 今後ジェンのパキスタンでの活動は、デラ・イスマイル・カーン県で暮らす国内避難民を対象とした比較的長期の事業へと転換していきます。支援の対象となるのは、南ワジリスタン管区から紛争を逃れてきた避難民の方々です。

 この新事業はペシャワールから約280km南、パンジャブ州と接するデラ・イスマイル・カーン県で開始します。同事業では、ヤギの配布と飼育トレーニングにより、国内避難民の方々が生計手段を取り戻し、自立した生活ができるようになることを目的とした支援を行っていく予定です。

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7月 14, 2011 緊急支援 |