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2009年9月 3日 (木)

全ての人に平等な支援を

 パキスタン政府は、スワート県やブネール県などの出身の国内避難民へ緊急支援を行う際、IDカードを持っている国内避難民にのみ難民登録をし、支援を実施していました。JEN を含めた他のNGO団体でも同じように、支援する基準はIDカードを持っているかどうかでした。しかし調査を継続していると、IDカードを持っていないことが理由で難民登録をされていない国内避難民が多くいることに、JENのスタッフは気付きました。

 ある日、スワビ県にあるJENの事務所に一人の女性が訪れました。警備員は彼女を止め、JENのスタッフに彼女のことを知らせました。スタッフが直接話を聞くと、彼女は一人で五人の子どもを育てている女性で、年老いた義理の父親も一緒に暮らしているようでした。夫は病気で数年前に亡くなったそうです。

 彼女たちはスワート県でも郊外に住んでおり、IDカードを持っていなかったのです。それどころか、彼女はIDカードが彼女にとってそれ程重要なものだとは思っていなかったため、家から二時間ほど離れたIDカード事務局へ行ったこともなかったようです。義理の父親は、IDカードは持っていましたが、緊急避難のため故郷から持ってこられなかったのです。

 JENのスタッフは翌日話し合い、国内避難民問題を担当している地区の首長のところへ彼女について相談にゆきました。そして首長とともに調査に行き、その家族が本当に支援を必要としていることを確認しました。一家は、泥でできた小さな一室にホストファミリーとひどい状況のなか暮らしていました。

 すぐにJENのスタッフは一家の支援を行い、翌週の他のNGO団体との会議でこの問題点を挙げました。そして、避難民登録された人びとだけでなく、様々な理由でIDカードを持ち出せなかった、避難民登録に未登録の貧しい国内避難民も支援することを強く主張しました。

 人びとが難民として登録されていようといまいと、平等に支援されるべきなのです。

9月 3, 2009 文化、生活、習慣緊急支援 |