スワートからの家族との出来事
多くの国内避難民が暮らすマルダン県やスワビ県で支援活動をしていると、度々悲しい話を耳にします。ここでは多くの家族が、食べものや水、基本的な生活用品や衛生設備が足りていない状況で暮らしています。
先週、JENパキスタンのスタッフは、ニーズ調査の過程で10人の子どもをもつ女性が避難している家を訪ねました。
スタッフが家の中へ入ると、子どもたちは泣いたり、けんかをしていました。その理由は、子どもたちもその母親も、前の日の晩からその日の朝まで食事を取っていなかったからでした。
こういった話は、他の国々で起こっていると聞いたことはありましたが、自国パキスタンで同様の状況を目の当たりにし、胸が痛くなりました。というのも、パキスタンは、農業の栄える肥沃な土地として名を馳せていると思っていたからです。
キッチンを見渡しましたが、そこには食べ物がありませんでした。ただ、空っぽのコップと、生ぬるい水の入った古いポットがあるだけでした。子どもたちは食べ物を求めて泣いていましたが、母親はどうすることも出来ないようでした。家にはベッドと古びたマットがいくつかあるだけだったのです。
国内避難民の中には、政府に避難民登録が出来ていない家族が多くいます。この家族もまた、登録を出来ずにいました。登録所に行くことのできる男性もいなければ、子どもたちもまだ小さいため、長く時間のかかる登録所での登録は行えないからです。
JENは国内避難民を対象に、緊急支援として生活支援物資を配布し、状況改善に努めています。食料に関しては、他の団体がすべての国内避難民を対象に配布を行っています。しかしながら、こういった緊急支援では100%すべての人々に届けることは不可能といわざるを得ません。
JENパキスタンスタッフは、事務所に戻り、この出来事について話し合いました。そして翌日、スタッフは、生活支援物資とともに、自分たちのお金を出し合って買った食料やおもちゃも一緒に、その家族へ届けました。
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このたびの緊急支援に、
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