来春への希望
去年の春先、スワートに住む誰もが、大きな災難がこれから自分たちに襲い掛かるとは思ってもいませんでした。農民たちはみな農地を耕し、小麦やタマネギを育てる準備をしていたのです。小麦はこの地域の主要作物であり、またスワートは早春に花を咲かせる桃の産地でもあります。
JENパキスタンスタッフと話をした人々はみな、口を揃えてこう言いました。
「去年の春は農業にとって理想的でした。春から初夏にかけて、ほどよく雨が降り、作物や果物の収穫にとっての条件が整っていました。作物が豊かに実ればお金を蓄えることができ、そのお金で、古い家を修理したり、子どもの教育や、娘の結婚、家族の治療費に当てることが出来るだろう」
このような期待を抱いて農民たちは暮らしていたのです。
しかし、不幸なことに、この地域での戦闘により、そのどの願いも叶えられることはありませんでした。農民たちの作物や果物は熟していましたが、それらを収穫する人はいなかったのです。農民の多くは家を逃れ、村から遠く離れたところで生活しています。
しかし、彼らはこうも続けます。
「今ではもう腐ってしまった作物のことを考えるたびに、悔しい思いがします。しかし、また次の春がやってきて、畑で汗を流せると思うととてもうれしい気持ちになります」
故郷では、彼らにとっての新しい生活が待っているのです。
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