故郷への帰還
パキスタン政府と軍が、スワートの一部安定した地域への、国内避難民の帰還を宣言しました。宣言後間もなく、多くの家族が一斉に荷造りを始め、車の手配など帰還の準備に取り掛かりました。避難民キャンプに住む人々に対しては、政府がバスやトラックなどを用意しました。他方、避難民キャンプの外で暮らす多くの人々は、自ら公共交通機関を手配し、出来るだけすぐに帰れる準備を整えています。中には、帰還したい気持ちを抑えきれず、治安の心配からまだ帰還が認められていない地域へ帰ろうとする人もいます。
スワートにいる軍関係者は、帰還に安全が確保できなそうな地域では、マルダン県やスワビ県に多くの家族を戻すこともしています。地域の安全性を鑑みて、政府は帰還政策を決定しているようですが、危険で不安定な地域への帰還は、未だ認められていません。これらの地域に故郷のある人々は、帰還の日がくるのを切に待ちわびています。
JENは、ホストファミリーの家や学校で暮らすキャンプ外の国内避難民に対して支援を行っています。ある日スタッフが、学校で暮らす家族のもとを訪れました時のことです。3週間前にJENが支援物資を配布したこの家族は、帰還の準備を整えているところでした。子ども、お年寄り、女性、みんなの顔に笑顔があふれていました。
一方、JENの支援地域では、まだ多くの人々が帰還できないままです。多くの家族は、一時的な避難生活に必要な備品を十分持ちあわせていませんでした。台所用品、ベッド、衛生用品等、不足しているものばかりでした。JENの支援によって、ようやく学校の教室やホストファミリーの家で、生活を送れるようになったと言う家族もいます。
将来のことは、誰にもわかりません。しかし、故郷でいつも通りの暮らしができることを誰もが願っているのです。
*********************
このたびの緊急支援に、
皆さまの、ご支援をよろしくお願いいたします。
ご寄付は、こちらまで
その他、お問い合わせは、電話:03-5225-9352
または、info@jen-npo.orgまで
*********************