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2009年7月30日 (木)

交通渋滞

 国内避難民の人びとの一部は、故郷での安全がある程度確認された後、故郷へ帰り始めています。毎日、何台もの車やバス、トラックがスワート県に向かって走っています。家畜を連れて帰郷する人びとは、トラックを借りて家畜を運んでいます。

Traffic_jam1_2  このように帰郷する人々で、ジェンが事業を実施している地区に続くマラカンドへの主要道路は、毎日交通渋滞が絶えません。渋滞が何時間も続くことすらあります。ジェンでも、調査や支援物資配布が遅れてしまうことがあります。しかし、毎回暗くなるまでには仕事を終わらせ、約75キロ離れたスワビ県の事務所に帰っています。

 真夏の7月でも、毛布をかけて寝る必要があるほど涼しいスワート県やブネール県の北で暮らしてきた人々にとって、マルダン県やスワビ県の暑い夏はとても過酷なものでした。彼らは、故郷では、新鮮できれいな湧き水を飲んで暮らしていました。ところが、避難先では、政府が所有する貯水池から給水車が運んでくる水を飲まざるを得ない状況でした。避難民の中には、スワビ県やマルダン県の厳しい気候に適応するのが難しく、肌に炎症を起こしている子どもたちもいました。

 渋滞は困ったのものですが、彼らの避難所での厳しい生活がようやく終わったのです。

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7月 30, 2009 支援物資配布文化、生活、習慣緊急支援 |

2009年7月23日 (木)

故郷への帰還

090723_idp_return_2_resize  パキスタン政府と軍が、スワートの一部安定した地域への、国内避難民の帰還を宣言しました。宣言後間もなく、多くの家族が一斉に荷造りを始め、車の手配など帰還の準備に取り掛かりました。避難民キャンプに住む人々に対しては、政府がバスやトラックなどを用意しました。他方、避難民キャンプの外で暮らす多くの人々は、自ら公共交通機関を手配し、出来るだけすぐに帰れる準備を整えています。中には、帰還したい気持ちを抑えきれず、治安の心配からまだ帰還が認められていない地域へ帰ろうとする人もいます。

 スワートにいる軍関係者は、帰還に安全が確保できなそうな地域では、マルダン県やスワビ県に多くの家族を戻すこともしています。地域の安全性を鑑みて、政府は帰還政策を決定しているようですが、危険で不安定な地域への帰還は、未だ認められていません。これらの地域に故郷のある人々は、帰還の日がくるのを切に待ちわびています。090723_idp_return_3_resize

 JENは、ホストファミリーの家や学校で暮らすキャンプ外の国内避難民に対して支援を行っています。ある日スタッフが、学校で暮らす家族のもとを訪れました時のことです。3週間前にJENが支援物資を配布したこの家族は、帰還の準備を整えているところでした。子ども、お年寄り、女性、みんなの顔に笑顔があふれていました。

090723_idp_return_resize  一方、JENの支援地域では、まだ多くの人々が帰還できないままです。多くの家族は、一時的な避難生活に必要な備品を十分持ちあわせていませんでした。台所用品、ベッド、衛生用品等、不足しているものばかりでした。JENの支援によって、ようやく学校の教室やホストファミリーの家で、生活を送れるようになったと言う家族もいます。

 将来のことは、誰にもわかりません。しかし、故郷でいつも通りの暮らしができることを誰もが願っているのです。

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7月 23, 2009 支援物資配布緊急支援 |

2009年7月16日 (木)

来春への希望

 去年の春先、スワートに住む誰もが、大きな災難がこれから自分たちに襲い掛かるとは思ってもいませんでした。農民たちはみな農地を耕し、小麦やタマネギを育てる準備をしていたのです。小麦はこの地域の主要作物であり、またスワートは早春に花を咲かせる桃の産地でもあります。

 JENパキスタンスタッフと話をした人々はみな、口を揃えてこう言いました。
 
「去年の春は農業にとって理想的でした。春から初夏にかけて、ほどよく雨が降り、作物や果物の収穫にとっての条件が整っていました。作物が豊かに実ればお金を蓄えることができ、そのお金で、古い家を修理したり、子どもの教育や、娘の結婚、家族の治療費に当てることが出来るだろう」

 このような期待を抱いて農民たちは暮らしていたのです。

 しかし、不幸なことに、この地域での戦闘により、そのどの願いも叶えられることはありませんでした。農民たちの作物や果物は熟していましたが、それらを収穫する人はいなかったのです。農民の多くは家を逃れ、村から遠く離れたところで生活しています。

しかし、彼らはこうも続けます。

「今ではもう腐ってしまった作物のことを考えるたびに、悔しい思いがします。しかし、また次の春がやってきて、畑で汗を流せると思うととてもうれしい気持ちになります」

 故郷では、彼らにとっての新しい生活が待っているのです。

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7月 16, 2009 支援物資配布緊急支援 |

2009年7月 9日 (木)

スワートからの家族との出来事

090709_swat_family_2_low  多くの国内避難民が暮らすマルダン県やスワビ県で支援活動をしていると、度々悲しい話を耳にします。ここでは多くの家族が、食べものや水、基本的な生活用品や衛生設備が足りていない状況で暮らしています。
先週、JENパキスタンのスタッフは、ニーズ調査の過程で10人の子どもをもつ女性が避難している家を訪ねました。

 スタッフが家の中へ入ると、子どもたちは泣いたり、けんかをしていました。その理由は、子どもたちもその母親も、前の日の晩からその日の朝まで食事を取っていなかったからでした。

 こういった話は、他の国々で起こっていると聞いたことはありましたが、自国パキスタンで同様の状況を目の当たりにし、胸が痛くなりました。というのも、パキスタンは、農業の栄える肥沃な土地として名を馳せていると思っていたからです。

 キッチンを見渡しましたが、そこには食べ物がありませんでした。ただ、空っぽのコップと、生ぬるい水の入った古いポットがあるだけでした。子どもたちは食べ物を求めて泣いていましたが、母親はどうすることも出来ないようでした。家にはベッドと古びたマットがいくつかあるだけだったのです。

 国内避難民の中には、政府に避難民登録が出来ていない家族が多くいます。この家族もまた、登録を出来ずにいました。登録所に行くことのできる男性もいなければ、子どもたちもまだ小さいため、長く時間のかかる登録所での登録は行えないからです。

 JENは国内避難民を対象に、緊急支援として生活支援物資を配布し、状況改善に努めています。食料に関しては、他の団体がすべての国内避難民を対象に配布を行っています。しかしながら、こういった緊急支援では100%すべての人々に届けることは不可能といわざるを得ません。090709_swat_family3_low 

 JENパキスタンスタッフは、事務所に戻り、この出来事について話し合いました。そして翌日、スタッフは、生活支援物資とともに、自分たちのお金を出し合って買った食料やおもちゃも一緒に、その家族へ届けました。

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7月 9, 2009 支援物資配布緊急支援 |

2009年7月 2日 (木)

同じ太陽の影で

090702_20090618_jpf_assessment_swab  スワビ県パンジュビル地区でニーズ調査のため、JENスタッフがある家を訪れ、女性に面会していた時のことです。老人が部屋に入ってきて、気分が悪そうにしていました。「どうしたのですか?」とスタッフが尋ねると、彼はこう答えてくれました。

 「国内避難民の登録所に来るのは今日が二度目なのです。食料や支援物資を受けるためには、家族の登録を行わなくてはいけません。そのため登録所へ向かったが、登録所では何千人もの人が長い列を作って順番を待っていました。お年寄りや女性にとって、太陽がジリジリと照り付ける中、何時間も自分の順番を待つことはとても大変なことなのです。どれだけ待っても自分の番がこないこともあります。
 一滴の雨もなく、異常なまでに暑い。多くの人がこの暑さに耐え切れず、意識を失う人もいます」

 彼らの多くは、スワート、ブネール、カラムなど比較的涼しい地域の出身者です。この地域の夏はとても過ごしやすく、またピクニックコースも豊富なため、夏休みにはたくさんの観光客が訪れます。

 老人は続けました。
 「同じ太陽の下で、スワートでは何時間働いても暑いと感じたことはなかったのです。しかし、今は環境の違いを感じます。食べものも、ベッドも、フライパンも不足しているし、新鮮な湧き水もないのです。そして同じ太陽とは思えないくらい暑いのです。
 私は、この先、(避難民の)登録を済ませることも、政府や関係機関から支援を受けることもないでしょう」

 JENのスタッフは、政府登録の有無に関わらず、彼の家族に生活物資を届けたいと思いました。

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7月 2, 2009 支援物資配布緊急支援 |