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2009年2月 5日 (木)

カシミール エピローグ

 ハベリ郡での3年に渡る日本からの地道な支援は、地元の人たちからとても感謝されています。そのためJENの現地事務所閉鎖は、スタッフのみならず、地元の人たちにとっても悲しい出来事となりました。

 現地事務所を閉めてスタッフがイスラマバードに戻る最後の日、スタッフは、悲しい別れを避けるため早朝に出発しようとしました。にも関わらず近所の人たち、国際機関や地元NGOのスタッフが見送りに来てくださり、以下のような温かい言葉を贈ってくれました。

「JENのスタッフは、厳しいカシミールの気候の下で非常に一生懸命仕事をしてくれました。また、彼らの誰に対しても敬意を払う態度は、非常に印象的でした。あなたたちに神のご加護がありますように。(地元のソーシャル・ワーカー)」

「JENのスタッフと私たちは、非常に良い時間をともに過ごしたので、そのような良い隣人が去っていくということを考えもしませんでした。あなたたちは、我々にとって家族のような存在です。あなたたちの健康と平和を、いつも神に祈ろうと思います。もし、将来たとえ小さなプロジェクトでもハベリに戻ってくることがあれば、いつでも歓迎します。あなたたちがまた戻ってくる日を待っています。(JEN事務所近辺のコミュニティーの人たち)」

 人びとに支援を与えるのではなく、支援者の皆さまの気持ちを現地に届け、現地の人たちが自ら立ち上がることを支える触媒であろうとするジェンにとって、地元の人たちとこのように良好な関係を築き上げられたことは大きな喜びです。

 現地事務所閉鎖をもって、ジェンのカシミール地震被災者支援は一区切りとなりました。今後は、2008年11月に地震が発生した南西部バロチスタン州の震災被災者支援に比重を移して継続して参ります。

 支援者の皆様、日本政府、企業ほか、3年以上の長きに渡る皆さまからの温かいご支援に心から感謝するとともに、今年以降も続くパキスタンの地震被災者支援への変わらぬご支援をお願い申し上げます。

2月 5, 2009 パキスタン地震 緊急支援 |