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2009年1月29日 (木)

ジェンでの3年間、その2 ~現地スタッフ アズマット~

090122_20081114jpfassessmentchongib  私は、毎日楽しくジェンで働いています。チームの仲間とは、意見の交換を行ったり、常に提案に対して耳を傾けてくれるだけでなく、知識や経験を共有してくれるからです。事業を行っている間に何か失敗したとしても、決して声を荒げることなく、どうやって改善すればよいか、どうやってそのような失敗を回避できるかを教えてくれます。これは何かを学ぶためには最も良い方法だと思います。

 睡眠が十分取れなかったり、食事も不十分だったりすることもある現場での仕事は、時には非常にハードなものです。それでも、支援を必要としている人のためと思うと、よりやる気がでてきます。090122_20081116jpfassessmentkaanban

 私たちは、カシミール地方で、数多くのプロジェクトを行いました。現在は、昨年末に発生した地震で甚大な被害を受けたバロチスタン州で被災者支援活動を行っています。この地域は、文化も生活様式もカシミールとは全く異なっています。カシミールは、インドの国境近くに位置するのですが、停戦合意がなされているため治安は安定しています。また住んでいる人びとも比較的に開放的です。JENの現地事務所からの距離もそれほど遠くはありません。

090122_20081117jpfassessmentkaanban  一方、バロチスタンは正反対の状況です。事業地はアフガニスタンの国境近くなので、常に治安の問題があります。また、クエッタに設立した事務所からも片道110キロの場所にあり、毎日往復220キロを移動しなければなりません。事業地の人びとは、宗教心に篤く保守的で、家の周りにも高い塀をめぐらせています。

 このプロジェクトに携わっているジェンスタッフは全員、現地の文化やルールを尊重しながらコミュニティとの共同活動を行っています。そのためか、現地の人びとからの反応も良好です。尊重の気持ちを忘れずに活動を行っているからこそ、地震発生直後に家の中の写真を撮ることを許された最初の団体になれたのだと思います。

 コミュニティと協働し、プロジェクトを進めることは、とても重要です。今回も、カシミールの時と同様に、ジェンが配布した越冬用のテントを、ジェンスタッフの指導を受けながら受益者が自分たちで建てています。そして、非常に良い状態で、住民自らがテントの維持管理を行っています。090122_20081116jpfassessmentkaanb_2

 これまでの私たちの活動は、現地政府からも注目されています。先日は、地区調整会議長から自宅での食事に招かれました。また、現地新聞2誌で、バロチスタンでのジェンの活動が写真入りで報道されました。

 将来のジェン事業も、バロチスタンの事業同様スムーズに進むことを願っています。

090122_20081201jpfassessmentpinakai ジェンは現在、バロチスタン地震の被災者へ、緊急支援を実施しています。皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。 ご寄付はこちらまで クレジットカードによる寄付 

1月 29, 2009 事務所・スタッフ文化、生活、習慣 |