現地スタッフ能力向上 その1.フィールドでの食事
イスラマバードを出て8時間、ようやく到着したバーグ事務所で我々を出迎えてくれたのは、ガードのチョキさん(皆からはパルアン<お相撲さん>と呼ばれています)と、料理担当のバシャラット。
二人のコンビは、心優しいジャイアンと、のびたくんのようです。
カシミールへの道中、スタッフが揃って「バシャラットは臆病だ、メシもまずい、愛想もない、チャイも甘すぎるし、そもそも暗い」「いや、昔に比べると随分良くなった」どうすれば、我々が満足する仕事(料理のこと)をしてくれるか、異口同音に互いの提案を重ねます。
翌朝、バシャラットは、やはり無表情で淡々と朝食の準備をしています。もちろん笑顔なぞこぼれません。
寝起き顔のわたしがテーブルにつくや、サササと紅茶とチャパティをくれて、素早くキッチンに隠れてしまいます。
女性だからかな?と思っていたら、他のスタッフに対しても同じ動作。
やがて、バシャラットを教育中のスタッフが席につきました。サササと紅茶とチャイを運んだバシャラット。
ところが、出されたアツアツのチャパティは遊び心満載、三角形(通常は丸いです)をしています。「これが、あいつの表現方法なんだ」スタッフは言います。
さて、ランチの時間になりました。
メニューは、ジャガイモとヒヨコ豆をお米と一緒に炊いた塩味の程よいピラフ、そして香草の風味が絶妙のヒヨコ豆のカレー。
予測していたオイリーな食事とはほど遠い繊細な味付けに感動し、忙しく歩き回るバシャラットを強引に呼び止めました。「おいしいよ、バシャラット。ありがとう!」
想定外の呼びかけに、はっと立ち止まるバシャラット。
ビクッとして一歩後ずさりし、一瞬でしたがニコっと笑みがこぼれました。
その瞬間、共にテーブルを囲んでいたスタッフ全員から歓喜の声が!
「バシャラットが笑った、バシャラットが笑った!!!」
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