2018年8月15日 (水)

シンジャール山に逃れた人々

JENは、20153月からイラク北西部ニネワ県のシンジャール山の国内避難民を対象にトラックによる給水活動を行ってきました。

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シンジャール山を走る給水トラック

20148月、シンジャール市や周囲の村が過激派武装勢力によって占拠されました。古くからこの地に暮らしていたヤジディ教徒の人々は、異教徒として虐殺、人身売買等、迫害の対象として狙われ、逃げ場を失った人々は、周囲を武装勢力に包囲されたシンジャール山の山頂近くにかろうじて逃れ、荒れた吹きさらしの山上で、恐怖と、飢えや乾きに苦しみながら避難生活を送りました。

そんな中でも、誕生した生命もあります。ラヴィンはそんな1人。家族がシンジャール山に避難してすぐ生まれました。今4歳です。「ラヴィン」とは、クルド語で「逃れる」という意味。この年に生まれた多くの少女が、「ラヴィン」と名付けられました。

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ラヴィンとJENスタッフ

ラヴィンは、この年ごろの少女にしては珍しく、照れずに話をしてくれました。2年たったら学校に通うのを今から楽しみにしているそうです。夢はたくさんあって、「その一つは、お医者さんになること。だから、一生懸命勉強して、学校でよい成績をとるの」と話してくれました

JENが2018年6月に実施した、給水と生活状況のインタビューによれば、現在シンジャール山で避難を続ける人々の多くは、元々はシンジャール市周辺の村落にいたとのこと。武装勢力から解放された現在でも、住居や基本的インフラが大破し、近隣地域の民族バランスが変化し、武装勢力残党の掃討作戦が継続している状況で、帰還にはリスクがある、まだ帰還はできないと、ほとんどの人が回答しました。

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テントの中でのインタビューの様子

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集落ごとに設置された貯水タンクをチェックするJENスタッフ

そんな中、「JENの給水がなければ、とても生き延びることができなかった」と多くの人々から、感謝の声をいただきました。JENは、2018年7月にイラク北西部での活動を終了しましたが、それ以降も、シンジャール山に暮らす人々の最低限の基本ニーズである給水が継続されるよう、他団体に引き継がれました。

JENモニタリング担当
シャルワン M ムハンマド

8月 15, 2018 国内避難民支援 |

2018年4月26日 (木)

マミリアンキャンプでのコミュニティ衛生プロモーターの活躍

 マミリアン避難民キャンプでは、ボランティアのコミュニティ衛生プロモーターが衛生促進活動を行っています。2017年11月~2018年4月の活動の様子をご紹介します。

【2017年11月5日】

 キャンプ住民の多数がバシカ地区へ帰還を果たしたことに伴い、コミュニティ衛生プロモーターはキャンプB地区で大清掃キャンペーンを行いました。約2トンのゴミを集め、新たに避難民が来た時に備えて整備を行いました。

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【2017年11月27日】
 キャンプの排水口を清掃しました。キャンプ内のテントからの汚水を流す排水口で、詰まると悪臭が発生し健康被害も懸念されるため、近隣住民にゴミを流さないよう周知も行いました。

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【2017年12月17日】
 コミュニティ衛生プロモーターはキャンプの清掃キャンペーンを行いました。キャンプの景観を良くすると共に、ゴミを公共のゴミ箱に捨てるよう近隣住民への周知活動をあわせて行いました。

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【2018年4月16日】
 キャンプマネージメントとの協力の下、ドホーク県清掃キャンペーンの一環として、マミリアンキャンプでも清掃キャンペーンを行いました。キャンペーンには120人が参加し、キャンプにある学校の生徒や他NGO、治安当局の人にも手伝っていただき、盛況となりました。

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4月 26, 2018 国内避難民支援, 衛生教育 |

2017年10月26日 (木)

クルド人自治区での活動と今後

 JENが武装勢力から逃れた国内避難民や帰還民への支援活動を開始してから、3年が経ちました。現在はアクレ市にあるマミリアン避難民キャンプ、シンジャール地区、ズマール地区、モスル市で支援活動を行っています。

<マミリアン避難民キャンプ>

 2014年のキャンプ開設当初から、JENは水衛生分野の支援活動を行う国際NGOとして中心的な役割を担ってきました。活動では主に、敷地内に設置されているトイレの維持管理、上下水道の整備と給水を行っています。

 また、水衛生環境をより良く保つために、石鹸や洗剤からなるキットの配布を行っています。人びとに水因性疾患の危険性を周知し、手洗いや健康維持のための個々の衛生意識の向上を目指し、衛生促進活動を行っています。

 このキャンプには、設立当初からイスラム教徒とシンジャール地区から逃れてきたシャバック人やヤジディ教徒、併せて約2,500世帯が暮らしていました。2016年以降、武装勢力の動きをメディアの情報から得て、安全になった故郷へ帰還する人が増えたため、キャンプの居住者は徐々に減っています。とは言え、いまだ帰還を果たせていない人がいます。彼らが安心して故郷に戻る日が来るまで、今後も可能な限り、水衛生の環境整備をしていきます。

【マミリアン避難民キャンプから故郷へ帰還する家族】
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<西モスルでの給水活動>

 モスルがイラクの政府軍によって武装勢力から解放された後、JENは西モスルで給水活動を始め、毎日約80万リットルの水を約8万人に提供しています。

【給水活動は、住民の協力を得て行っています】
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<シンジャール市・山の井戸修復>

 JENは2014年後半、シリアとの国境に近いシンジャール山に逃れた国内避難民への支援活動を始めました。当時は主に南側のシンジャール市で、武装勢力から逃れた人びとに水と生活物資を提供していました。

 同市が2015年に武装勢力から解放された直後、シンジャール市にはわずかの人しか残っていませんでしたが、現在は安全な地域に避難していた多くの人が帰還しています。JENは現在給水設備の修復を行っています。

 現在、シンジャール市内の井戸を修復していますが、次はこれに加え、帰還した子どもたちが安心して学業を再開できるように、市内の学校を修復する予定です。

【JENが設置した水タンク(シンジャール山)】
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<ズマール地区>
 ズマール地区では、95%の家族が村に帰還しています。ここでの戦闘は短期間でしたが、人びとの生活再建に必要な家、水道、学校などのインフラは破壊され、壊滅的な状態です。この地区の主要な水源は、つい最近まで武装勢力が占拠していた地域にあるため、修復は慎重に、完了するにはまだ時間がかかります。そのため、JENは12月中旬まで給水活動を続け、その間に水管理局と共に他の解決策を検討する予定です。

【修復した給水施設の定期点検も重要です】
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10月 26, 2017 国内避難民支援, 学校建設・修復, 水衛生環境改善, 衛生教育 |

2017年10月 2日 (月)

モスルでの給水活動、始まりました

武装勢力から開放されたニネワ県西モスルで 帰還する人々の暮らしを支えるため、給水活動を10月1日から開始しました。

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最新のニュースレターで、イラクでの活動を詳しくご紹介しています。 ぜひこちらからご覧ください。

   

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(西モスルの街並み)

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  3年もの間、武装勢力に制圧されていた、モスル。

2016年10月以降、イラク政府によるモスル解放作戦がスタートし、2017年7月、モスルはついに武装勢力から解放されたのです。そして今、モスル戻る人たち(帰還民)が大量に押し寄せています。

モスル西側に戻ろうとする人びとの姿、壊された橋や、建物...。悲惨な街の様子をJENの国際スタッフが撮影してきました。 JENはモスル西側で、緊急支援活動を開始します。



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10月 2, 2017 国内避難民支援, 水衛生環境改善, 緊急支援 |

2017年9月 7日 (木)

シンジャール山から水汲みへ



イラクのシンジャールで活動をするJENスタッフから、いつもの活動とは少し違う印象の写真が届きました。

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シンジャール山からロバに乗って水汲みをする少女たちをとらえました。

JENのこれまでの給水支援活動はこちらからご覧いただけます。

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9月 7, 2017 国内避難民支援, 水衛生環境改善 |

2017年2月28日 (火)

【緊急支援】 モスル解放作戦を逃れ、キャンプに避難した人びとへ、緊急支援を行っています

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 サラハディーン県の「臨時キャンプ」では、2016年10月17日より開始されたモスル解放作戦によりモスル市周辺の自宅を追われた人々や、ニネワ県とサラハディーン県の県境から逃げてきた約1,800世帯(約10,000人)が、建設中の建物内へ一時的に避難しています。
 
 10月以降、国連機関による支援が始まりましたが、避難民の流入は増加の一途で、施設が不足しています。現地は1月に入り最低気温が連日、零度近くまで下がっています。春の訪れまでに緊急の越冬支援が必要です。
 
 避難民が暮らす建物のことを、私たちは「臨時キャンプ」と呼んでいます。難民キャンプではなく、国内避難民キャンプでもなく、本当に急に必要になったために、自然発生的にできたキャンプだからです。
 
 これらは、難民キャンプのように準備が整ってから定員の数の人びとを受け入れる、といった整然とした体制で運営されていません。そのため、たとえば、建設途中の建物や学校などの公共の建物もあります。JENが活動しているキャンプは、建設途中のものなので、窓や内側のドアは完備されていません。
 
 JENは、この臨時キャンプに暮らす人びとへプラスチックのシートを配布し、冬の寒さに対してでも風雨をしのぎ、安心して生活ができるようにします。また毛布とベッドマットレスも配布します。
***
 
▼JENのイラクでの活動について、こちらをご覧ください
 
 
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2月 28, 2017 国内避難民支援, 支援物資配布, 緊急支援 |

2017年1月19日 (木)

永遠の冬はなく、訪れない春もない



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【越冬支援アセスメントが行われたシンジャール山に暮らす、国内避難民の人びとの白いテント】


寒い季節の到来が迫る中、クルディスタン地域のシンジャール山に留まる、脆弱な立場にある国内避難民の人びとを、
さらなる冬の困難から守るための準備をすることはJENにとって必要不可欠なことです。JENはシンジャール山のすべてのキャンプおよび地域で越冬支援のアセスメントを始めました。凍えるような寒さを北からもたらす冬が、寒い山の上に暮らす避難民の人びとのもとで猛威を振るうのを、JENが放っておくことは出来ません。


JENはシンジャール山に避難しているヤジディ教徒の人びとの、越冬支援ニーズを調べるために調査を実施しました。
30人のアセスメント・スタッフとJENのスタッフは、2016年11月7日から10日にかけて、人びとに越冬支援についてインタビューをしました。まず人びとの家やキャンプを回り、彼らが必要としているものを聞くと同時に、JENのロゴと整理番号が書かれた配布手続き用のカードを配りました。

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【国内避難民の男性に、インタビューを行うJENスタッフ】



世帯ごとのデータを纏めている理由と目的を話すと、彼らは喜んで評価に必要な書類を鞄や箱から出して見せてくれました。
ほとんどの人びとはJENのスタッフにお茶や果物を出してくれました。これは2014年からJENが継続して彼らに対して行っている支援と、彼らの喜びを象徴するものです。

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【国内避難民の男性に配布用カードの使い方と保管について説明するJENのスタッフと、感謝を込めて男性から振る舞われたバナナ】



この調査はシンジャール山のあらゆる場所で行われ、必要なデータの全てを集めることができました。JENのスタッフがインタビューした約2300世帯から得た調査結果によると、ほとんどの回答者が暖房器具と燃料を最も緊急に必要としていると答え、次に必要とされているのは洋服と毛布でした。その調査結果をうけ、JENでは11月から灯油を入れる容器と、灯油の配布を開始しました。月に1度のペースで各家庭に灯油を配布し、ここに暮らす人びとが、寒い冬を乗り越えられる様に支えていきます。


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【シンジャール山での調査を行ったJENの評価スタッフ30人】


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1月 19, 2017 国内避難民支援 |

2016年11月17日 (木)

扉があるということ

JENは避難民キャンプで生活する人びとに対して、水衛生環境の整備を行っています。この活動は、全ての家庭のトイレとシャワー、そしてキッチン設備の安全確保につながっています。

最近、多くの家族がキャンプを離れています。これに伴い、彼らが住んでいた場所に他の家族が移り住むなど、めまるしい変化が起こっています。住人がキャンプを離れる際、JENはキャンプの管理者とともに彼らの住んでいた場所へ行き、あらたにやってくる家族が、キャンプでの避難生活をすぐに始められるよう、再利用できるものを回収します。中でも、扉の回収はもっとも重要です。他の扉が壊れた時に、すぐに補充できるよう備えるのです。
先週、私たちが空き家になった家を訪問したところ、住民が扉を取り外していました。
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【使用していないトイレからドアを外す男性】

私たちは、扉を持ち出そうとしている人に話を聞きました。すると男性は、自分のテントの扉が壊れて閉まらなくなったために扉が必要だ、と話しました。11月に入り、次第に夜間の気温が低くなってきたことに加え、この地域は冬には大量の雨が降ります。また、扉が壊れていることは、男性のテントが安全ではないことを意味します。


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【男性のテントに設置されたドア】

無断のドア拝借に当初は驚きました。その一方で、扉を必要とする人に行き渡ったことに安心しました。
避難民キャンプの人びとは、長い人で、同じテントに2年以上も住んでいます。これらのテントはもともと9~12か月間の仮設利用を想定して作られているため、老朽化が進んでいます。特に、最近みられることは、扉がきちんと閉まらないなどの破損などです。また、テントの多くは、2年経過して生地が擦り切れているため、雨漏りします。このような生活環境の悪化の中で、人びとは、これから冬を迎えるキャンプの避難生活で、雨と冷たい外気からテントの内部を守らなければなりません。JENも、支援活動を通して、少しでも安全で快適な環境を提供できればと思います。

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11月 17, 2016 国内避難民支援 |

2016年9月23日 (金)

キャンプ内でお買い物

 みなさんは、普段の暮らしの中でどんなものを使って衛生的な生活を心がけていますか?
 例えば、ほうき、ちりとり、ゴミ箱、フードコンテナ、バケツなどなど。何気なく使っているものも衛生環境を維持するのに必要なものです。

 キャンプで暮らす人びとは限られた持ち物でやりくりして衛生環境を保とうとしています。より衛生的な環境で生活できるよう、掃除用具・キッチン用品などを商品券形式で配布しました。

 まず入口で商品券を受け取り、倉庫内に用意した“お店”で自分の目で見て必要な商品を選びます。

【受付・商品券受取所】
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 “お店”に入るとお客さんはコミュニティー衛生プロモーター(CHP)に案内されて商品をじっくり検討します。
 商品券の金額と同額の商品を選んだあとは、お会計です。

【“お店”内を案内するCHPとお客さん】
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 最後は、レジへ並んで商品を受け取ります。

【商品を選び終え“お会計”へ】
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 キャンプで暮らす避難民は、必要なものでも買い控えをしなければならない生活を強いられています。
 久々のお買い物、必要なものが買えたかな?

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9月 23, 2016 国内避難民支援 |

2016年9月15日 (木)

国内避難民キャンプの物語

【カルワン・アクラウィさん】
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 こんにちは。私の名前はカルワン・アブドゥール・アクラウィです。
 イラク北部のアクレの出身で、現在、ハウレ大学で計算機科学を勉強しています。長い間、生活をするのに必要なものがなく苦しんでいる避難民や難民などのために、簡単なことでもいいので何か人道支援に関わることができれば、と思っていました。

 今通っている大学では、3か月以上の夏休みがあります。その期間を利用し、難民のために何かお手伝いできないだろうかと思っていました。私たちの町には、2つの難民キャンプがありました。

 今年の夏、私は難民のために活動することを決め、キャンプに行って、お手伝いできるNGOを探しました。
そのときにJENの事務所を見つけ、アン・ラピンさんと会いました。ボランティアとして活動したいと申し込みましたが、アンさんに呼ばれて仕事として活動を開始できることになり、とても嬉しかったのを覚えています。

 数日後、私はJENで働き始め、情報収集や、難民のための英語の授業や、衛生キットの配布など、多くの業務を担当することになりました。

 最初の業務は、キャンプで生活している家族を一軒一軒訪問し、情報を集めることでした。強い日差しの中での業務で、50度に達することもあるため、とても大変でした。しかし、彼らの生活がいかに大変なものであるか理解することができました。また、多くの人々が、食べ物や、仕事、お金もなく、NGOの支援に頼らざるを得ないことも知りました。

【キャンプで活動中のカルワン・アクラウィさん】
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 JENの活動の良いところは、そうした人々を雇用し、彼らが金銭を得ることや生活を改善することの手助けをしているところです。

 印象的だったのは、人びとが厳しい環境に立ち向かい、普段通りの生活を送ろうと試みていたことです。特に子どもたちは、夢をかなえるために頑張って過ごしています。私は、彼らから生きるための知恵を学び、またJENの素晴らしい同僚たちに出会うこともできました。明るい未来のために、彼らが少しでも早く元の生活に戻れることを願っています。

【サッカーをして遊ぶ子どもたち】
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【活動中に出会った、キャンプに住んでいる女の子】
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【障がいを持っている子どもたちが、サッカーをしている様子】
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9月 15, 2016 国内避難民支援 |

2016年5月26日 (木)

衛生的なキャンプ生活を送るために

 CHPグループとの会議を行うJENスタッフ。次回の衛生キット配布日時や、夏が始まるにつれて起こりうる問題と対策などを話し合いました。

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 会議に参加するコミュニティ衛生プロモーターたち。国内避難民としてキャンプ内に居住する彼らは、自分たちの住む環境が清潔に保たれるようボランティアとして活動をしています。

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5月 26, 2016 国内避難民支援, 水衛生環境改善, 衛生教育 |

2016年3月17日 (木)

コミュニティ衛生プロモーターたちが戸別訪問の訓練をしています

【訪問のロールプレイをしている様子。3月に実際の戸別訪問で、住民に公共排水溝と排水パイプにものを捨てないように指導する予定です】

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3月 17, 2016 国内避難民支援, 水衛生環境改善, 衛生教育 |

2016年3月 3日 (木)

シンジャール山避難民への越冬支援物資の配布

 JENは、昨年12月から今年1月にかけて、シンジャール山に避難している人々への越冬支援物資の配布を実施しました。

 シンジャール山は2014年8月から12月の間、武装勢力によって包囲されており、その間、近隣の町、特にシンジャール市から大勢の人々がこの山に逃げて来ました。そして、解放から1年たった今でも、避難民は町に帰ることがかなわず、厳しい生活環境の中で暮らしています。特に寒い冬の間は厳しさが増します。

 JENはこういった人々を支援するため、越冬支援キットの配布を計画しました。
 最初に、避難民の方々の状況や彼らが必要としている物を把握するため、コミュニティーの中心的な人たちとグループディスカッションを行いました。
 また、全1,600世帯の世帯人数や各メンバーの情報などをデータベース化するための調査を実施し、その結果、毛布、子ども服、シェルターキット、ジャケットやカーペットを配布することにしました。

【男性たちとのグループディスカッション】
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【女性たちとのグループディスカッション】
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【配布会場】
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【配布物資を受け取る人びと】
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【配布物資を受け取る子どもたち】
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 支援物資を受け取った大勢の人たちから、JENや日本の人々に対する感謝の言葉をいただきました。

 その一方、改めて認識したこともありました。上記のグループディスカッションの際、何人かの人々から苦情が寄せられました。その多くは、避難民の方々の情報を集めに様々な組織がやって来るが、そのあと何の支援もないことがよくある、との内容でした。避難民世帯に対する調査の時も、このような苦情がありました。
 
 この地域はとても穏やかな人が多いので、彼らの苦情は彼らが今置かれている状況が、いかに厳しいかを示していると思います。今回JENがこのような人たちにも実際に支援を提供することができたことで、支援団体への不信感を少しでも払しょくできたのではないかと思っています。

 JENが支援物資を配布することにより、避難民の方々の問題が全て解決するわけではありません。しかし、遠い島国からの支援が届いて、彼らが抱えている困難のほんの一部だけでも確かに軽くなったのです。
 今後もこのような地道な支援を続けていきたいと思います。



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3月 3, 2016 国内避難民支援, 支援物資配布 |

2016年2月18日 (木)

安全を取り戻せるまで―避難民キャンプの様子

【シンジャール山中の避難民キャンプ】
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【マミリアン避難民キャンプ】
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2月 18, 2016 国内避難民支援 |

2016年1月 7日 (木)

新たな活動

 破壊されたシンジャールの町。
 JENは、今後ここでの活動を本格的に行う予定です。

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1月 7, 2016 国内避難民支援 |

2015年11月 5日 (木)

シンジャール山での仮設トイレ設置

 シンジャール山に住んでいる約1000世帯の家族にとって、適切な水衛生設備へのアクセスは大きな課題です。

 避難民の方々の山中での暮らしは一時的なものという前提なので、トイレやシャワーは地面に浅い穴を掘り、プライバシーを守るためその四方をシーツやブランケットで囲むような簡易なものです。

【シンジャール山のトイレ】
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 特に降水量の多い冬には、浅い浄化槽があふれかえり、住居スペースの方にも広がってしまう可能性があるので、このようなトイレは深刻な健康上のリスクを伴います。今年はイラクのあちこちでコレラの発生が確認されているので、適切な衛生設備は優先課題の一つです。

 中でも、チャイルドフレンドリースペースや山中に3か所設置されたヘルスポストなど、子どもや免疫力が低下している方々などが集まるところでは、水を介した感染症が広まりやすいため、衛生設備の提供は急務でした。

 そのため、JENは上記の4か所の施設に深い浄化槽を掘り、仮設トイレを設置する作業を行いました。この作業は、ヘルスポストを統括しているニネワ県の保健省およびチャイルドフレンドリースペースを設置した他団体との調整のもと行われました。また、地域の住民がボランティアとして手伝ってくれました。

【山中に運搬された仮設トイレ】
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 この仮設トイレが設置されたことで、ヘルスポストとチャイルドフレンドリースペースを使用する1日120人ほどの患者と250人ほどの子どもたちが、清潔で安全なトイレにアクセスできるようになりました。


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11月 5, 2015 国内避難民支援, 水衛生環境改善 |

2015年10月15日 (木)

あるコミュニティ衛生プロモーターの活躍

 JENの活動する避難民キャンプに居住しているタージャディンさん、22歳。シンジャールという地域から避難しています。

【タージャディンさん】
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 幼いころ医療ミスで片足が不自由になってからずっと写真左の杖を使って生活をしています。彼はハンディキャップをもろともせず、コミュニティ衛生プロモーターの設定したキャンプ清掃日や戸別訪問による衛生促進活動、そしてミーティングと、積極的に参加しています。

 キャンプ内は高低差があり、道は舗装されず砂利が敷かれているだけであり、そしてなにより狭いようで広く、移動手段もありません。身体的にハンディキャップを持つ方には住みやすい環境とは言い難いところです。

 なぜそこまでアクティブになれるのか、どうしてコミュニティ衛生プロモーターになろうと思ったのかという質問に対して彼は、「皆に何か良いアドバイスやサポートがしたかったんだ。故郷にはこういったボランティアグループがないけれど、キャンプに住む人々の健康を守るにはとても重要なことだと思うんだ。そしてなによりボランティアワークをするのが好きなんだ」と答えてくれました。
 
 他にも、戸別訪問による衛生促進活動後に何かキャンプで変化があったか聞いてみたところ、「以前は、水不足であっても人々がテントや車を洗うために水を使ってしまったり、子どもたちが裸足で出歩いたりしていたが、今はそういうことがだいぶ減ったと感じている」ということでした。

 コミュニティ衛生プロモーターは現在、積極的に参加する男女約50名のボランティアにより成り立っています。JENはこうした人々の積極性を大事にしつつ、キャンプ内の衛生をさらに促進していきます。

【キャンプ清掃の様子】
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10月 15, 2015 国内避難民支援, 衛生教育 |

2015年10月 1日 (木)

避難民の病気

 アンバール県、ディヤラ県、キルクーク県の避難民キャンプや、キャンプ外でスペースのあるところに避難民が肩を寄せ合って暮らしている場所では、夏の猛暑や冬の寒さ、医薬品の不足や質の問題、湖の水を飲用水として使っていること、などによる流行性疾患の発生が常に懸念されています。

 特に夏は、下痢やシラミ、胸部疾患など様々なタイプの病気が発生します。また、避難民たちはキャンプでヘビやサソリにも悩まされています。

 保健省から派遣される衛生チームは、キャンプやキャンプ外の避難民が暮らす場所を定期的に訪問しているわけではありません。
 医薬品の不足や衛生チーム派遣が限られていることなどから、このような病気を治療するのは簡単なことではありません。

 避難民のほとんどは経済的に困窮しているため、個人的に病気を治療してもらう力はありません。
 中でも多くを占める赤ちゃんや子どもたちが、医療を必要としています。 

【キャンプ外で見つけたスペースに暮らす避難民たち】
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【キャンプ内の避難民たち】
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10月 1, 2015 国内避難民支援 |

2015年9月 4日 (金)

新規開放地区での井戸修復

 JENは8月に、イラクのクルド人自治区において井戸修復事業を行いました。

 クルド人自治区では天然の水源が限られているため、そのような水源にアクセスできない地域の住民は、日常使う水を村や町に掘られた深井戸から得ています。しかし、このような深井戸の多くが武装勢力によって破壊され、地区が解放された今も使えない状態であるため、避難民が村や町に帰ることができなくなっています。

 現在JENが活動を行うために調査を行った地区では、全部で35基の深井戸がありますが、そのうち使用できるのは11基だけという状態にあります。
 この深井戸は、各村にある水ネットワーク用の貯水タンクにつながれていますが、貯水タンクは地上から20~30メートルの高さにあるため、使用できない井戸が多いと揚水圧が足りなくなり、水が届きません。貯水タンクに水が溜まらないと、水ネットワークを使って水を村に届ける事もできなくなります。

 JENは新規開放地区にある6か所の村の井戸を調査し、500人ほどの帰還民が暮らす村にある2基の井戸を修復することに決めました。

【村にある貯水タンク】
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【破壊され使用できなくなった深井戸】
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 井戸の故障原因は一つ一つ異なります。モーターが使用過多で使えなくなったものや、揚水用のポンプが壊れているもの、井戸のポンプを電源につなぐケーブルや井戸の稼働スイッチが壊れているだけのものなど様々です。

 JENのフィールドスタッフとエンジニアは電気技師や技術者のチームと共に井戸を訪れ、故障原因を調査し解明したうえで、必要な機器を交換する作業を行いました。

 今回の修復では、1基目はモーター、ポンプ、ケーブル、スイッチボックスの全てを交換。2基目はポンプの交換のみとなりました。

【ポンプを交換する技術者たち】
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 修復によってこの2基の井戸が稼働可能となったことで、村の貯水タンクに水を通すことができるようになりました。

 JENはこれからもニネワ県水道局と協働で井戸修復作業を継続的に行い、帰還民支援として水のインフラ整備に努めていきます。

【修復した井戸から水が出る様子】
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9月 4, 2015 国内避難民支援 |

2015年8月 6日 (木)

各家庭貯水タンクの配布

 7月の気温上昇に伴って、キャンプ内の水使用量は日に日に増加しています。それに伴い、キャンプ内の特定の地域に居住する人びとから「水が足りない」という報告を受けていました。各井戸の揚水量は十分なのに、一部地域では足りていない。その原因は主に水の使用過多によるものでした。

 井戸からくみ上げられた水は、一旦地上2メートルのところに設置されている大型貯水タンクにためられ(写真1)、その後水圧で各世帯に給水されるようになっています。住民が水を使用し続けると貯水タンクに水がたまらず、結果水圧が下がり特定地域に水が十分行き届かないのです。

【写真1:井戸の大型貯水タンク】©JEN
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 この問題を解決するためJENのエンジニア、キャンプマネージメント、井戸管理者で話し合いを重ね、いろいろな方法を試し、井戸に4つあるバルブを1つずつ解放することで、水の配布範囲を狭め、一定地域の水圧を高めるという方法に至りました。しかし、そこで問題になるのは水を受け取る時間の制限です。

 この時間制限の問題を解決するため、貯水タンクを各家庭に配ることになったのです。水が行き届いている時間帯に水を貯め、給水がストップする時間は貯水タンクの水を使うようにしてもらうという方法です。

【貯水タンク配布の様子】©JEN
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【貯水タンク配布の様子】©JEN
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 また、住民自身で貯水タンクに水を貯めてもらいそれを使用することで、水の使用量が目に見えてわかるため、節水に対する意識を高めてもらおうという狙いもあります。

 JEN、キャンプマネージメント、そして住民一体となり、さらなる避難民キャンプの生活環境向上を目指していきます。




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8月 6, 2015 国内避難民支援, 水衛生環境改善 |

2015年7月 9日 (木)

クルド人自治区のラマダン

 今年の7月は、イスラム圏のクルド人自治区にとってはラマダンの期間にあたります。ラマダンはイスラム教徒にとって1か月の神聖な断食の月とされており、多くの人が日の出から日没まで飲食を絶ちます。夏の間では、この期間が15時間を超える事もあり、摂氏40度を超えるクルド人自治区の夏のラマダンはとても厳しいものとなっています。

 暑さを避けるために、多くの人が日中は休み、夜に活動をしているようで、国内避難民キャンプの普段は人通りの多い大通りもガランとしています。

【人気のない国内避難民キャンプの大通り】
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 しかしラマダン中でも水衛生支援は続きます。気温の上昇とともに水の使用量も増えている国内避難民キャンプでは、JENスタッフが毎日各家庭に水が届いているかの確認をしています。また、技術者は、断食をしながらも、毎日5件ほどの水衛生補修を行うほか、下水道パイプの交換などの大掛かりな工事も手掛けています。

 炎天下の中、長時間汗だくになりながら、水も飲まないで避難民の方々のために支援活動を行うスタッフを見て、一人一人の献身的な努力が、避難民の人びとを支えることにつながっていくのだと実感しました。



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7月 9, 2015 事務所、スタッフ, 国内避難民支援, 水衛生環境改善 |

2015年6月25日 (木)

避難民の児童たち

 ラマディ、ファルージャ、ハディサなどで生活する人たちのうち、経済力があって家を借りることができる人たちは、治安の不安があるため今住んでいる街を離れて別の街へ行き、子どもたちも別の街の学校に通っています。

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 一方で経済力がない多くの人たちは避難民のキャンプで暮らし、過酷な生活を送り、学校に通えない状態が続いています。また、もとの街にとどまっている子どもたちも、学校に通うことができていません。もとの街の学校は爆撃で破壊されたり、武装勢力が占拠していたりするからです。

150625_blog_0625

 ニナワ、アンバー、ディヤラなどの地域の少年少女たちは、自分たちの行政区域で戦闘が起こっているため、本当に過酷な生活を送っています。
 
 JENは、他の行政区域からの子どもたちを受け入れている多くの学校を訪問しました。これらの学校では特に、トイレ、ドア、電気などの状態が悪く、修理が必要です。
 そのため、JENは学校設備の修繕を行い、子どもたちが良い環境で学習できるように支援しています。


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ご寄付は、こちらから受け付けております】

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6月 25, 2015 国内避難民支援, 学校建設・修復 |

2015年6月11日 (木)

コミュニティ衛生プロモーターのロゴ決定!

 
JENの活動する避難民キャンプの中には、住民がボランティアで活動するグループが何個かできていました。そこで、JENはその既存のグループに呼びかけて、キャンプ内の衛生促進活動を自発的に行うのを手助けしています。

 4回目になる今回のミーティングでは、この衛生促進活動を行うボランティアが使用するロゴについて特に熱い議論が繰り広げられました。

「真ん中の木はグリーンのイメージだ」
「左端には人を描こう! 色は黄色…いや、ブルーにしよう!」
「ベストの色はグレーがいい」
 などなど…意見がいろいろ出た結果、写真のようなイメージのロゴができました。

【ロゴのイメージを力説する青年】 ©JEN
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 今後、コミュニティ衛生プロモーターたちが、このロゴがプリントされたベストを着て、テントごとに住民の衛生知識向上のための呼びかけを行っていく予定です。

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JENでは、イラク国内で発生している国内避難民を対象にした緊急支援を行っております。この緊急支援に対し、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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6月 11, 2015 国内避難民支援, 緊急支援, 衛生教育 |

2015年6月 4日 (木)

水不足対策

 ここクルド人自治区では毎日暑い日が続いています。日中は35度を超え、照りつける日差しはとても強いです。キャンプでは、昼間には外を歩く人の姿がほとんど見られません。

 気温が上がるにつれ、キャンプの水使用量も増えています。そんななか、キャンプのある地域では、地下水が大幅に減少しており、その影響でキャンプ内の井戸の水量も減ってきています。現在の状況を把握し、対策を検討するために、JENは井戸水の供給量を図る専用の機器を設置しました。

 その機器の業者の方がJENの事務所まできてくださったときのことです。会計を担当するスタッフはこの会社の社長にお会いするのは初めてだったはずなのに、なぜか知っている様子。どうして知っているのときいたところ、あの人は正直で有名だからみんな知っているのよ、とのこと。

 なんだか日本の昔話のような話だなあとほのぼのしました。評判通り、この業者さんの仕事ぶりはきっちりしていて、お願いしてよかったなあと思いました。

 JENはこういった現地の業者さんと協力しながら、これからもキャンプでの安定した水供給に取り組んでいきます。



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6月 4, 2015 国内避難民支援, 緊急支援 |

2015年5月28日 (木)

イラクの国内避難民の児童たち

 学校がない国内避難民キャンプで17か月間暮らしている児童たちがいる一方で、イラクの街中の学校には、もともとその学校に通学していた児童たちよりも多い人数の国内避難民の児童たちが通っています。

 たとえば、キルクークの小学校では、児童数500人に対し、900人の避難民の児童が夜間に学んでいます。キルクークのほとんどの学校は同様の状況で、避難民の児童たちは夜間に学校に行っており、教育局はトイレ、ドア、屋根、電気が不足していると訴えています。

 JENがサマラ市で調査を行った時に、教育長が「市内のすべての学校に、平均してもともとの児童数の1.6倍以上にのぼる避難民の児童たちが通っているので、どこの校舎も受け入れ可能な範囲を超えており、上記のように様々な物が不足している」と語っていました。

 JENは今後も避難民の子どもたちをたくさん受け入れている学校の設備修繕などを通じて、学校に以前から通っている子どもたち、避難民の子どもたち、みながよい環境で学習できるように、支援を継続します。


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5月 28, 2015 国内避難民支援, 緊急支援 |

2015年5月21日 (木)

石鹸・洗剤の配布を行いました!

 JENが水衛生分野の活動を担当しているキャンプで、石鹸と洗剤の配布を行いました。配布は5つの地区に暮らす住民を地区ごとに順番に集め、各世帯の代表に、世帯人数に応じた数の石鹸と洗剤を配ります。

 キャンプでは日中はすでに30度を超える暑さとなっています。手洗いや衣服・寝具の洗濯が頻繁になる季節に、石鹸と洗剤は必需品です。

 強い日差しが照り付ける中、他の団体やキャンプマネジメント、警察など様々な方の協力を得て、3日間で全地区への配布が完了しました。

 配布が終わったあと、ある住民の方が、石鹸が世帯人数より多く入っていたと言って返しにきてくれました。キャンプという厳しい環境下で暮らしていて、こういうことは簡単にできることではありません。

 そういう方の期待に応えることができるよう、私たちも襟を正して活動を続けていきます。



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5月 21, 2015 国内避難民支援, 支援物資配布, 緊急支援 |

2015年5月14日 (木)

避難民キャンプでのごみ対策

 先週の支援速報でお伝えした疥癬の問題に続き、国内避難民キャンプではポイ捨てからくるゴミの問題も、衛生や環境に危害を及ぼしています。

 キャンプでは毎日ゴミ収集トラックが家庭から出るゴミを集めていますが、大きなキャンプのため、トラックも1日で回れる場所が1セクターに限られています。そのため、1週間ほどゴミを外に置いておく家庭がたくさんあり、悪臭のもとになったり、病気の媒介となるハエなどの繁殖場所となったりしています。

 また、キャンプでは各家庭に個別のゴミ箱がなく、公共のゴミ箱も設置されていなかったため、住民によるゴミのポイ捨てが増えていきました。特に衛生意識の低い子どもたちの間では、食べているお菓子の包みをそのまま落としていていくなど、ポイ捨てが頻繁に行われています。

 キャンプ内のゴミの散乱を抑えるため、JENは家庭用のゴミ箱を購入し、5月10日から13日の3日間で全家庭を対象に配布を行いました。ふたつきのゴミ箱は、ゴミ収集トラックの回収を待つ間ゴミが野ざらしにされるのを避け、虫の繁殖を抑えることができます。

 さらに、JENは住民内の有志ボランティアを集め、コミュニティ衛生プロモーターとして活動をしてもらうためのトレーニングを行いました。5月初旬に行った1回目のトレーニングでは、ボランティアグループによって、ゴミの問題が優先順位の高い課題としてとりあげられました。キャンプ内を清潔に保つこと、そして住民のゴミに対する衛生意識をあげるため、コミュニティ衛生プロモーターたちは毎月ゴミ拾いの日を設け、戸別訪問を通して住民のゴミ問題に対する衛生意識を高めていくことを提案してくれました。

 JENは新しく発足されたコミュニティ衛生プロモーター達とともに、ゴミ問題に取り組んでいく事を楽しみにしています!

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5月 14, 2015 国内避難民支援, 緊急支援, 衛生教育 |

2015年5月 7日 (木)

国内避難民キャンプでの疥癬(かいせん)問題

 JENはクルド自治区内にある国内避難民キャンプの1つで活動しています。そのキャンプには現在約1万3千人の避難民が住んでいます。
 このように、人が混み合った緊急の生活状況では、感染症が発生・蔓延する危険性が高くなります。キャンプでは各テントに1つの個別トイレ・シャワーが割り当てられ、ハード面での衛生環境は整い始めていますが、避難民の中には衛生意識が低く、危険な行為を行う人もたくさんいます。

 最近クルディスタンに所在する国内避難民キャンプで問題となっているのが疥癬の蔓延です。疥癬は小さなダニによって引き起こされる感染性の皮膚病で、発心と激しいかゆみを引き起こします。この病気は一般的に、個人衛生の不足などから起こります。疥癬の治療は適切な薬品があればいたって簡単ですが、皮膚の接触やダニの住み着くマットレスやブランケットを共有することから起こるこの病気は感染性が高く、急速に広まってしまいます。特に、疥癬にかかった人の家族などは感染の危険性が高くなります。

 当キャンプでは現在、生後7か月から60歳まで、150人以上の感染者が確認されています。JENはキャンプマネージメント、UNHCRや医療に携わる他団体と協働で、新しいマットレスやブランケット、薬や衛生キットを感染者のいる家族に配布し、疥癬の蔓延をくい止める運動を行っています。

 また、人々が適切に疥癬や他の一般的な病気から身を守ることができるように、JENは、キャンプのボランティアグループを通して衛生推進活動を始める準備を進めています。




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5月 7, 2015 国内避難民支援, 支援物資配布, 緊急支援, 衛生教育 |

2015年4月30日 (木)

シンジャール山での水供給支援

 シンジャール山はイラク北部にあるニナワ県に位置しています。山のふもとにあるシンジャールの町が昨年8月に武装勢力により占領された際、5万人ほどの避難民がシンジャール山へ避難しました。その中のほとんどの避難民がキャンプやクルディスタンの他の所へと移動しましたが、シンジャール山には未だに約1,000世帯の家族が残っており、過酷な状況の中での暮らしを続けています。山中には数か所に集落が作られており、避難民の方々はブロックで作られた簡単な建物やテントに住んでいます。

 今年1月にJENのローカルスタッフが行った初期調査では、シェルター、食料、水などシンジャール山の避難民のニーズが明らかになりました。
 集落から水タンクや給水場への距離は大変遠く、水へのアクセスを向上させることは特に急を要しました。
 また、当時設置されていた水タンクは古くさびていたため、中に入っている水が汚染されてしまい、水質に関する苦情も多く出ていました。

 そのような過酷な生活状況を改善するため、JENはコミュニティの水アクセス向上に向けた支援を始めました。今年3月にはシンジャール山に点在する避難民の集落の近くに12個の水タンクを設置し、給水トラックによる水の供給も始めました。給水トラックは約1,200世帯を対象に、毎日24,000リットルの水を水タンクに届けています。

 毎日水がきちんと届けられていることを確認するため、水供給のモニタリングもコミュニティの代表と協働で行っています。コミュニティやその代表、また給水トラックの運転手の協力のおかげで、JENは無事に毎日水が届けられている事を確認でき、シンジャール山の避難民に必要な支援を届ける事ができました。



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4月 30, 2015 国内避難民支援, 緊急支援 |

2015年4月 9日 (木)

越冬支援用バウチャー配布 -モニタリングが完了しました!

 JENの越冬支援用バウチャー配布プロジェクトが終わった後、プロジェクトの成果をはかるためにJENのスタッフにより、配布を行った293世帯のうち、サンプルの93世帯を対象としたモニタリングを行いました。

 このような配布後のモニタリングは今回の支援の長所や短所、また支援対象者にとってのインパクトを知るのに重要な役割を果たします。特に、今回のバウチャー配布は、JENにとって初めての現金補助の試みとなったので、学びを今後の支援に活かすためにも重要となりました。

 全体的に、国内避難民の家族にとって今回のバウチャー配布は良い効果をもたらしました。配布を行った293世帯の全ての家族がバウチャー全額を使い切りました。

 購入したアイテムのうち、最も多かったのが毛布や灯油、冬用衣料でした。一部の家族は、住居を温かく保つために数台のヒーターを購入したこともわかりました。

 ほとんどの家族が、2月中旬にバウチャーを受け取ってから3日以内でお店に向かったそうです。

 モニタリングを行った93家族全員が、「今回の配布支援で購入対象となったアイテムや配布のタイミングは越冬支援に適切だった」と答えてくれました。

 購入対象となった物資についての質問では、89%の家族が「物資の品質が適切だった」と答えましたが、50%の家族は、「配布された金額に比べて物資の値段が高すぎた」と答えました。

 最後に、今回のプロジェクトの全体的な成果について、23%の家族は「大幅に暮らしが改善した」、77%の家族は「適度に暮らしが改善した」と答えました。暮らしがどのように改善したかについては、88%の家族が「以前より暖かい生活を送れる」と答え、76%が「家族の健康が改善された」と答えました。

 また、バウチャープロジェクトに参加した全店舗を対象に行ったモニタリングでは、「この支援によって店舗へ来る国内避難民の方が増えて喜んでいる」「またこのような支援に関わりたい」という声を聴くことができました。

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4月 9, 2015 国内避難民支援, 支援物資配布, 緊急支援 |

2015年3月12日 (木)

越冬支援用バウチャー配布 ―モニタリング編―

 3週間のショッピング期間が終了し、JEN越冬支援用バウチャー配布プロジェクトは終わりを迎えました。3月5日の時点で、JENが配布したバウチャーの全額が、避難民家族が越冬支援用の物資を購入するために使用された事が確認できました。
 プロジェクトの成果を確認するため、JENは配布後のモニタリングを始めました。

 今までで得られた情報では、避難民家族の多くは配布されたバウチャーを使い、ヒーター、冬用衣料や靴、ブランケットなどを優先して購入したことがわかりました。JENスタッフがモニタリングのために未完成の建物を訪問した時も、以前訪問した時に比べて家が温かくなっている事を実感できました。避難民家族の方々も、購入した物資は家族が暖かく健康に過ごすためにとても役に立った、と話してくれました。

 しかし、工事中の建物に住んでいる避難民家族にとっては、建物のオーナーから立ち退きを要求されるケースがあるなど、課題はまだまだ山積しています。避難民キャンプへ移動するプロセスにも時間がかかる上、キャンプもスペースが限られており、全員を移すことは困難です。

 越冬支援用のバウチャー配布プロジェクトは終了しましたが、避難民の方々のニーズに合った支援が提供できるよう、JENは引き続きクルド人自治区での活動を続けていきます。

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3月 12, 2015 国内避難民支援, 緊急支援 |

2015年3月 5日 (木)

越冬支援用バウチャー配布 ― ショッピング編 ―

 JENはクルド人自治区に避難してきている避難民家族に対して、ストーブや灯油、ブランケットなどが購入可能なバウチャーを配布しました。

 受け取ったその足で、早速バウチャーが使えるお店に行った方もたくさんいました。バウチャーを配布してから1週間たち、半分以上のバウチャーが使用されています。今のところ、避難民の方々が一番購入しているアイテムは、灯油と子ども服です。

 一時期は春が来たかのように暖かかったクルド人自治区ですが、ここ数日はまた冷え込んできています。JENのバウチャーで購入したもので、工事中の建物のなかででも少しでも快適に過ごしてもらえればと思います。


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3月 5, 2015 国内避難民支援, 緊急支援 |

2015年2月26日 (木)

仮設校舎の不足

  イラクの避難民の子どもたちのほとんどは、2014年の時点で学校に通えていません。学校がキャンプから遠かったり、街中の学校では大勢の避難民の子どもたちを受け入れることができなかったりするからです。

 イラクの避難民の半分以上は、クルド人自治区のキャンプで暮らしています。クルド人自治区の地域政府は、スレイマニアで66の、エルビルで46の仮設住宅を学校として使用するよう用意していますが、現時点で、机、黒板、教科書、参考書、教員の手配はできていません。

 これらの仮設住宅では、避難民の生徒たちの15%の受け入れができず、JENはあらゆる人道支援団体とイラク政府に、かれらが通える学校を用意するように呼びかけています。かれらは2年間学校に通えておらず、その状態がいつまで続くのかも分かりません。

 カルバラでは、200の仮設住宅を避難民の生徒たち用の教室として、20の仮設住宅をトイレとして用意するよう、教育省が要望していますが、現時点では、カルバラ郊外に15の学校(仮設住宅)が用意されているのみです。
 ディヤラとナジャフ用に用意されたのは450の仮設住宅ですが、教室用に提供された仮設住宅は80でした。500の仮設住宅がバグダッドの郊外に提供されましたが、教室用は80のみでした。

 避難民の子どもたちのための校舎の不足が深刻になっています。子どもたちが学校に通えるようにするために、世界中の人たちは協力しなければなりません。

 

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 寒さの厳しい今、210万人の避難民たちが一層過酷な状況に置かれており、この冬に入って100人以上の子どもや赤ちゃんが亡くなっています。

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JENでは、イラク国内で発生している国内避難民を対象にした緊急支援を開始しました。この緊急支援に対し、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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2月 26, 2015 国内避難民支援, 緊急支援 |

2015年2月 5日 (木)

越冬支援用バウチャー配布 -準備編-

 JENは避難民家族に対して、ストーブや石油、ブランケットなどが購入可能なバウチャーを配布すべく、準備を進めています。

 人々に必要な物資を届けるには大まかにわけて3種類の方法があります。1つは、支援団体が物資を購入して、その購入したものを人々に直接配布する方法。もう1つは、バウチャー(引換券)を配布して、そのバウチャーを使って、人々が登録されたお店で特定のアイテムを購入する方法。最後が、現金を人々に渡して、好きなお店で必要なものを購入する方法。

 どの方法を選択するかは、その支援地の状況によります。例えば、自然災害の直後では、お店は機能していないので、バウチャーや現金の配布は現実的ではありません。今回のイラク避難民支援に関しては、人々の必要な物資が家族によって大きく異なることや、避難地の物流および経済が正常に機能していることを鑑みて、バウチャーの配布を行うことに決定しました。

 準備段階で最も重要な活動は、バウチャーを受け取る人の登録と、バウチャーを受け入れるお店との調整です。

 バウチャーを受け取る人の登録では、JENスタッフは、情報収集用のアプリが入ったスマートフォンを使用して、各世帯を訪問し、IDカードや世帯の家族数の確認、現状調査を行っていきます。

 バウチャーを使った売買に承諾してくれた地元のお店に対しては、バウチャーを受け取った人がお店にきたときにどういう手続をとらなくてはいけないかや、決められたアイテムしか販売できないことなどを、一軒一軒説明していきます。

 避難民の方々の家を訪問し、地元のお店の方々と話をするたびに、このバウチャーを使用した越冬支援物資配布方法が、人々のニーズに的確にこたえることができ、かつホスト・コミュニティの経済発展の一助となることを実感しています。

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JENでは、イラク国内で発生している国内避難民を対象にした緊急支援を開始しました。この緊急支援に対し、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

ご寄付は、こちらから受け付けております。

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2月 5, 2015 国内避難民支援, 支援物資配布, 緊急支援 |

2015年1月29日 (木)

日常と非日常

 今年に入り、非人道的な事件が多発しています。

 では、現地の様子はどうなのでしょうか。

 国内避難民支援を行っているチームでは、スタッフの一人は、事業地からの帰り道、母親から頼まれた玉ねぎを毎回買っています(母親によるとそこの玉ねぎはおいしいらしいです)。別のスタッフの親戚は、最近、戦闘で負傷しました。家族がまだモスルにいるため心配だと言うスタッフがいます。親から「早く結婚しろ」、と言われることに辟易しているスタッフもいます。

 2003年から継続して行っている教育支援を担当するバグダッドのスタッフは、不安ながらも支援の手を止めることなく、一生懸命に慎重に活動を続けています。そして、イラクの活動を支えている隣国ヨルダンの女性スタッフは、夜間の外出を控えています。

 今、ここ中東で暮らすということは、日本での暮らしのような日常を過ごしながら、想像をはるかに超える危険と隣あわせで暮らすということです。

 昨年末からJENはイラクの国内避難民(IDP)を対象とした緊急支援活動を開始しています。活動は、IDPの人びとが、避難先でも暖をとり、なんとか厳しい冬を体調を壊さずに越えるための越冬支援です。たとえば、石油ストーブや石油、カーペットなど冬支度に必要な物資を手に入れる準備を進めています。次のレポートでは、よりくわしく、活動の様子をお伝えできればと願っています。

JENでは、イラク国内で発生している国内避難民を対象にした緊急支援を開始しました。この緊急支援に対し、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

ご寄付は、こちらから受け付けております。

1月 29, 2015 事務所、スタッフ, 国内避難民支援, 緊急支援 |

2015年1月15日 (木)

避難民として暮らす -キャンプ編-

 2014年6月以降、クルド人自治区に多くの人々が避難してきて以来ずっと、「避難民に安全な住居を提供すること」が政府そして支援団体の最優先事項でした。同年9月には数か所しかなかったキャンプが、今では23か所開設されています。

 ドホーク県北部に位置するチャミスク避難民キャンプは、11月初旬にオープンした新しいキャンプです。約25,000人の避難民が暮らすドホーク県内でもっとも規模の大きいキャンプの一つです。

【ドホーク県内のチャミスク避難民キャンプ】
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 1家族につき、1つのテントと、レンガ造りの台所・トイレ棟が割り当てられ、政府や支援団体が様々なサービスを提供しています。

 工事中の建物で暮らす避難民は優先的にキャンプへ移動することができますが、今はまだその全員を受け入れられるほどキャンプのキャパシティがないのが現状です。

 一方で、キャンプに移らず工事中の建物に残ることを選んだ人もいます。妻と5人の子ども、そして親類とともにドホーク市内の工事中の建物に暮らす男性は、キャンプに移ることを勧められましたが、移りませんでした。キャンプのほうが生活環境がいいのを承知で移らなかったのは、息子を学校に通い続けさせたかったからです。ドホーク市内にある11か所のキャンプのうち、学校があるキャンプはまだありません。

 必要最低限の支援はそろいつつあるキャンプ。これからは教育分野の拡充が、避難生活が半年以上になる人々にとって必要です。

 子どもたちは故郷に戻る日のために、そしてコミュニティの将来のために、準備しておかなくてはなりません。

【避難民の子どもたち】
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1月 15, 2015 国内避難民支援, 緊急支援 |

2015年1月 8日 (木)

避難民として暮らす – キャンプの外編

 2014年6月、イスラム国と呼ばれる組織のモスル制圧に端を発したイラク危機。現在イラク全域で約200万人が国内避難民となっています。ここクルド人自治区は、治安が安定していること、イスラム国が支配する北部イラク、そしてシリアに近いことから、多くのシリア難民、国内避難民の避難場所となっています。クルド人自治区の避難民数は100万人にものぼります。

 避難民としてクルド人自治区にやってきた人たちはどこで暮らしているのでしょうか。ホテル?アパート?親戚の家?もちろんそういう人たちもいます。しかし多くの人々が、当初は工事中の建物や学校、公共施設で暮らしていました。そういった場所は自治区内に約1000か所もあると言われていました。

 新しい避難民キャンプが建設され、キャンプへの移動が行われてきたものの、今でも12万人はそういった場所での生活を余儀なくされています。

【避難場所となっているドホーク県内の工事中の建物】
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 こういった建設中の建物は、屋根があるので雨は防げますが、気温は野外と変わりません。そんな中、自分たちで作った簡易テントを張って、人々は暮らしています。

【カーペットがないので地べたに段ボールを敷き詰めている台所】
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 床はコンクリート打ちっぱなしか土です。足元からくる冷えはひどく、日が差さないので昼間でもきんとした寒さです。支援団体から受け取ったカーペットを敷いている家庭もありますが、それもなく段ボールを敷き詰めている家庭もあります。

 シャワーはもちろんありません。薪やガスコンロでお湯を沸かして、布やレンガで仕切られた一画で体を洗っています。トイレは自分たちで作ったり、支援団体が簡易トイレを設置している場所もあれば、近隣の公共施設のトイレを使ったり、外で用をたしたりしている人々もいます。

 避難民の人々は、それぞれに辛い境遇を乗り越えて、ここにたどりつきました。そして、ここでの生活も楽ではありません。それでも、毎日泣いて暮らしているわけではありません。なるべく快適に故郷での生活に近づけるよう、自分たちでトイレを作ったり、パン焼き窯を作ったり、工夫をして暮らしています。

【土でつくったタヌールと言われるパン焼き窯】
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 夜になると気温は0度近くにまで下がります。野外と同じ環境下で、寒さをしのぐには暖房器具が欠かせません。石油ストーブと石油は今、避難民の方々がもっとも必要としているアイテムです。

 政府や支援団体は、着のみ着のままで避難してきた人々に、食糧や越冬用物資などを配布しています。また、近隣に暮らすクルド人家族も、持っているブランケットや調理器具などをあげたりして支援しています。それでも、いろいろなところに散らばって生活している避難民全員に必要な物資をすべて届けるのはなかなか難しいのも事実です。

 JENは支援者の皆様からのご寄付とジャパンプラットフォームの協力を得て、石油ストーブや石油、カーペットなど冬支度に必要な物資を人々が自分で必要なものを選んで購入できるよう、引換券を配布する予定にしています。



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1月 8, 2015 国内避難民支援, 緊急支援 |

2014年12月18日 (木)

新年に向けて

 イラクでは、依然として政府と武装組織との戦闘が続いており、これに伴い200万人以上の国内避難民が発生しています。

 避難民の多くはクルド人自治区内に流入しており、中部・南部の県にも避難していますが、冬を迎えた今、かれらは厳しい環境に置かれています。凍えるような寒さと冷たい雨の中での生活を強いられ、生活を支える資金は不足し、多くの生徒は勉強を続けることができていません。

 さらに、原油価格の下落と生産率の低下により、イラクの経済状況は急激に悪化しています。また、民兵による誘拐と恐喝が横行しています。

 こうした危機の中でも、イラクの人びとはクリスマスや新年を迎える準備を始めています。万が一に備え、町ではセキュリティを強化しています。

 不安な毎日を送る中、人びとが「年末・年始のお祝い」の準備を行うことは、人びとが今、直面している危機を乗り越え、安定した経済と社会を取り戻そうとする意志の表れと言えます。加えて、これを機に厳しい現状を受け入れ、解決に向けて転換していく機運の高まりを求めていると言えます。

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12月 18, 2014 国内避難民支援, 政治、経済、治安, 文化、生活、習慣, 緊急支援 |

2014年12月 4日 (木)

避難民キャンプでの厳しい生活

 イラクの国内避難民、特に避難民キャンプにいる避難民は、寒さや空腹、風呂の不足などのため、大変厳しい生活を余儀なくされています。

 アルビル(イラク北部のクルド人自治区内)のキャンプでは、風呂の順番を待つ人の長い列ができています。多くの避難民に対して風呂の数はとても少ないため、中にはシャワーを浴びるまでに10時間も待たなければならない人もいます。同キャンプでは、2014年6月10日以降現在までに、1500人の乳幼児が亡くなりました。

 ディヤラ県のハナキーンで難民省によって風呂やトイレが設置されたのは、避難民がキャンプに来てから1か月も経過した後でした。

 アルビルやハナキーンの避難民キャンプでは、ほとんどの避難民が1日に1食か2食しか食事をとっていません。というのも、ほとんどの人たちが3か月前に政府や国際機関から100万イラク・ディナール(約800米ドル)支給されただけで、お金が足りない上、調理や暖房に使う灯油も1か月に10リットルしか支給されないからです。また、毛布も充分にはありません。寒さと飢えにより下痢やカタルにかかる人が増えています。

 さらに、充分な医療を受けられなかったり、薬が不足していることなどにより、様々な問題が生じています。たとえば避難キャンプ全体で180件もの流産が発生しています。

 一方、ハナキーンキャンプではサソリやヘビが増え、大勢の避難民を悩ませています。今までのところ何の対策も取られていないため、ハナキーンキャンプの何十万人もの人々がこの厄介な存在の脅威にさらされています。

 また、アンバール県の砂漠では、家族と一緒にテロリストから逃げた子どもたち20人が、飢えと暑さのため亡くなりました。

【ハナキーンキャンプの給水車】
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12月 4, 2014 国内避難民支援 |

2014年11月20日 (木)

国内避難民の今を知ってほしい

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避難民キャンプの現状をご報告します。

イラク国内に発ししている国内避難民は、政府も人道支援組織も解決することができない多くの問題に直面しています。

国内避難民の家族は食糧や生活必需品を買うために、避難先から一番近いマーケットまで長い距離を歩かなければなりません。多くの家族は着の身着のままで避難しているため、車を持っていません。マーケットで買った物は歩いて運ばなければなりません。さらに、彼らには必要な物を全て買うためのお金も十分にありません。

2014年6月以降から今までに、戦闘地となったモスールやティクリートから避難して来た家族は、たった1か月分の生活費に当たる100万イラク・ディナール(約825米ドル)を政府や国際機関から支給されただけです。彼ら家族の大部分は夏服しか持っておらず、冬服を買うお金はありません。

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冬が来た今、避難民キャンプで暮らす人々には、暖房のための灯油、ガソリン、電気がありません。彼らは遠くまで行って木の枝を取り、暖を取るためにそれをテントの中で燃やします。料理を作るために、小さな灯油コンロも使っていますが、そのようにテントの中で火を使うことにより、アルビル(イラク北部のクルド人自治区内)などのキャンプでは、多くのテントが燃えてしまいました。火災が防げるような防炎加工をしたテントではなかったのです。

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2013年12月以降現在まで、どの避難民キャンプにも教育を受ける施設(仮設の学校)がありません。これらのキャンプにいる児童たちは、もう2年間も学校に通っていません。
もし子どもたちが一番近くの学校に行きたいと言っても、歩いて通える距離には学校はなく、家族は学校のある村や町に車で子どもたちを連れて行かなければなりません。しかし、ほとんどの国内避難民の人々は貧しく車を持っておらず、あるいは、キャンプで生活する人々は、キャンプの外に簡単には出られないようになっているところもあります。

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11月 20, 2014 国内避難民支援 |

2014年11月 6日 (木)

劣悪な環境下に置かれているイラクの国内避難民

 イラクにおける多くの国内避難民は、クルド人自治区のアルビルだけでなく、ディヤラ県のハナキーンといった別の地域にも押し寄せています。多くの避難民が身を寄せる避難民キャンプには、イラクの難民・移民省により大型のテントが張られています。

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 しかしそうしたテントは、防水加工がされていません。毎年今の時期に降水量が多くなるディヤラ県のハナキーンにも、たくさんの国内避難民が避難用テントで暮らしていますが、彼らのテントにも防水加工が施されていません。

 10月17日、ハナキーンでは雨が降り、水があふれ出しました。避難テントに雨が入り込むと、避難民たちは自分たちが寝ていたベッドを外に引っ張り出しましたが、ベッドはそのまま雨ざらしの状態で放置されています。

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 雨でぬかるんでいるため、難民・移民省も水や食糧、人々が必要としている物資を運びこめない状況になっており、この地域にいる国内避難民12000世帯が危機に瀕しています。

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 ディヤラ県行政区は、ハナキーンを避難場所にしてしまっている状況は大きな誤りである、と警告しています。この地域は、サソリやヘビが多く生息しており、国内避難民はこうしたリスクにもさらされ、生命を脅かされる環境下に置かれています。

 難民・移民省は、11月中旬までに、5名まで収容できる防水加工をしたテントを2万個準備する、と発表しました。しかし、それまで多くの国内避難民は雨季の厳しい環境下で生活することを余儀なくされます。またそうしたテントの数は、国内避難民の数に対して圧倒的に足りません。

 劣悪な環境から逃れるためには、彼らが住んでいた元の土地に戻ることが一番の解決策です。しかし、武装勢力は当初よりも広い範囲を占領しており、戻ることはできません。また国内避難民となった子ども達の約半数は学校に行くことができていません。難民キャンプからは町にある学校がとても遠くて通うことができないのです。しかし、政府は難民キャンプに一時的な学校を設置することもしていません。

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11月 6, 2014 国内避難民支援 |

2014年10月 9日 (木)

イラクの国内避難民

国連機関の発表では、現在イラクで180万人以上の人々が戦闘や爆撃を逃れるため国内避難民となり、そのうち85万人がクルド人自治区に逃れているとされています。

イラクではこの時期、新年度の学期開始に伴い、数百万人の生徒が学校に戻ります。今年は、クルド人自治区の学校は新学年の学期が9月10日に始まり、イラク国内のその他の地域は9月21日に始まる予定でした。

しかし現在の状況下で、特にバグダッドやモスル、サラハディーンの郊外にある学校は大きな問題を抱えています。モスルやサラハディーンの戦火を逃れてきた数多くの家族が、夏の暑さをしのぐため、また高騰する家賃が払えないため、学校をシェルターとして使用しているので、生徒が学校に戻れないのです。

政府は、こうした国内避難民を継続して保護する場所の確保や水・食糧の配給といった計画を立てられずにいます。国内避難民は自分たちの土地に戻ることができないため学校に通えません。しかし避難した先においても、避難民の数が多すぎて、避難民の生徒を受け入れられる学校がなく、政府もこうした人々に教育を受けさせる場所を提供できない状況にあります。
しかし一方で、学校を再開させるため、行き場のない国内避難民を、シェルターとしている学校から立ち退きさせることになれば、さらなる困難を招きかねません。

クルド人自治区では、ドホークだけでも、およそ28万人の国内避難民が630の学校をシェルターとして使用しているとされています。こうした状況を打開するため、クルド人自治区政府は、今後数か月の間に、新たな難民キャンプを開設し、こうした国内避難民の住居を提供できるようにすると発表しています。

しかし、依然としてその他の地域、特にディヤラ、サラハディーン、サマラやモスルといった地域での国内避難民の問題はそのままになっているのです。

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10月 9, 2014 国内避難民支援 |

2014年9月25日 (木)

バグダッドの現状

 バグダッドのほとんどの人たちは現在、不安と緊張の中で生活しています。いつどこで、突然爆撃されたり検問されたりするか分からないからです。
 検問所は、他の宗派(スンニ派)を標的とする攻撃的な宗派の人たちから成っています。

 ほとんどのバグダッドのイラク人たちは危険にさらされた生活を送っていて、バグダッドの人口の25%以上の人たちは1月以降、もっと安全な場所である、たとえば北部のクルド人自治区(アルベルやスライマニア)やトルコなどに避難しています。また、多くのイラク人たちは、アメリカや他の国への再定住を求めて国連事務局に向かっています。

 その一方で、イラク第二の都市で北部に位置するモスルが武装組織によって陥落された後、7月には数千人規模の国内避難民たちが同じニーナワー県のタラーファからバグダッドにやってきたのを目にしました。

 大勢の若者たちが、バグダッドの西や北で政府軍の兵士として戦闘に参加しており、殺されることを恐れています。

 また、バグダッドの西に位置するアブグレイブ、南に位置するユーシフィヤ、北に位置するタルミヤやタジのような、小さな都市での生活はとても悲惨です。人々が無作為に逮捕され続けています。

 2013年の12月以来、戦闘が始まったファルージャやラマーディーでは、ほとんどの民間企業の活動は50%まで低下し、2014年の6月以降は(モスル陥落により)15%に低下し、あらゆる種類の民間企業は操業を停止しています。

 結果として、身代金を目的として裕福な人たちを誘拐する事件がこの2ヶ月で増加しているのです。   

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9月 25, 2014 国内避難民支援, 政治、経済、治安 |

2014年9月11日 (木)

イラクでポリオ感染を確認

 国連は、シリアの隣国であるイラクにおいて、14年ぶりに36件のポリオ感染が確認され、そのうち2件は首都バグダッドで確認されたと発表しました。
 国連は、中東で発生している神経系疾患を引き起こすポリオの感染が、今後拡大する恐れがあると警告しています。

 イラクの保健省は、WHOとUNICEFの支援を受けて、8月10日にポリオ予防接種キャンペーンを開始しました。今回のキャンペーンでは400万人以上の5歳以下のイラクの子どもたちを対象にしたポリオ予防接種を目指しています。

 しかし、イラクは武装勢力による紛争下に置かれており、このキャンペーンを実施するのは困難を極めます。
 現在イラクでは、多くの子どもたちが武装勢力の暴力からイラク内各地に逃れ、国内避難民になっています。キャンペーンでは、イラク国内で武装勢力との衝突が起きている地域や国内避難民、その避難民を受け入れているホストコミュニティの子どもたちにも予防接種を届けることを目標としています。UNICEFによれば、今年初めから発生している150万人以上の国内避難民のうち半数が子どもたちであるとも報告されており、ポリオ感染の拡大を抑えるために早急な対応が必要となっています。

 イラク保健省は、TVや幹線道路の看板などあらゆる手段で、予防接種の必要性、特に予防接種は1回だけでなく6回は接種が必要であるといった、接種に伴う情報を広くイラクの人々の周知しようと取り組んでいます。

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 イナス・アルナジャール




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9月 11, 2014 国内避難民支援, 政治、経済、治安 |

2014年7月 3日 (木)

イラクの難民の現状

 アンバール県、ニーナワー県、ディヤラ県、サラハディン県などから戦火を逃れて避難するイラク難民は厳しい状況下に置かれています。

 最近の情報では、今年の1月頃から武装勢力による襲撃が開始した現在までに、アンバール県だけで約30万人の難民が自分たちの住む町を離れ、クルド人自治区やサマーラといった別の都市に避難しています。

 その他の3つの県でも、合わせて約32.5万人の難民が戦闘が激化している都市から逃れています。イラク第二の都市であるモスルからの難民の多くは、クルド人自治区内のアルビルやドホークといった都市に避難しています。またタラーファからの難民の多くは、同じクルド人自治区でも貧しいクルド人やスンニ派の人々が暮らす町に逃れており、そうした町では電気や食料が限られているなか、難民に対する何の対策も取られていません。

 サラハディン県からの難民の約70%は、北部のクルド人自治区に逃れ、アル・セニヤとベギという中部にある都市のおよそ半分の難民は、周辺の都市やクルド人自治区に避難しています。また、ディヤラ県に住む人々の約半数が、より安全で戦闘下にない別の都市に避難しています。

 こうしたイラク難民に対して、イラク政府やクルド人自治区の政府も支援を行っていますが、その予算は限られており、難民の人々は避難場所や食料の確保などにおいても厳しい状況下にあります。

 国際機関は、ニーナワー県(モスルやタラーファなどから)からの避難民発生後約10日~2 週間ほどして、現地での支援を開始しています。UNHCRもアルビルやドホークなどで、テントや食料の配布、給水タンクの設置などを始めました。しかし、UNHCRや他の人道支援組織は、安全なクルド人自治区内での支援に留めており、ディヤラ県やサラハディン県周辺などの危険な地域での支援活動は行っていません。このような、クルド人自治区以外のリスクの高い地域に避難している難民は、イラク移民省からの支援を待っていますが、こうした難民には十分な支援が届いていない状態です。

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7月 3, 2014 国内避難民支援 |

2009年3月12日 (木)

バグダッド市内の国内避難民の生活状況

 世界移住機関(IOM)および国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の調査により、バクダットにいる25万人にものぼる国内避難民の衝撃的な生活が明らかになりました。

 故郷に帰還した人びとの多くは、自宅へ帰ってみると見ず知らずの人に家を占拠されてしまった等の予期せぬ現実に直面しているそうです。そのために、バクダットでの避難生活を余儀なくされ、多くの人は市内にあるフセイン元大統領の所有物であった建物や倉庫で生活しています。

 これらの建物は、イラク戦争の際に連合国軍に爆撃の対象とされました。コンクリートの天井は、ところどころ剥がれ落ち、外壁は完全になくなり雨風もまともにしのげないような状態です。もちろん水道、電気、ガス、下水などはありません。ゴミ処理もありません。避難民の方々はゴミや腐りかけた生ゴミ、汚物などの散乱する中で生活を送っています。

 イラク政府は、国内避難民に燃料や食用油を50リットルずつ配給し始めました。まだまだ、生活は改善されません。さらに今年1月、政府は、廃墟となった行政機関の建物で生活している避難民に対して、数か月の引っ越し期間を設け、退去令を出しました。避難民の新しい住居を建設する計画は、昨今の石油価格の暴落による財政難の影響で、2010年まで延期せざるを得なくなりました。結果、避難民に次の安定した生活場所がありません。今も軍や警察による強制退去におびえながら、壊れている建物の中で生活しているそうです。
 
 JENは、現在行っている学校の施設修復を通じて、避難民を受け入れる地域環境を整えるとともに、より生活の一助となるような支援活動にも今後取り組んでいきたいと考えています。

3月 12, 2009 国内避難民支援 |