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2016年8月18日 (木)

キャパシティ・ビルディング

 JENは、世界中の人びとが自立できること、すなわち自分たちの抱える問題を自力で見極め、対処し、解決する力を持つことができるようになることを目指しています。

 事業の実施はその1つの方法ですが、同時に、携わる現地スタッフの能力向上(キャパシティ・ビルティング)を通して、彼らが自分たち自身で自分の国の状況を改善できるリーダーとなれるよう願っています。

 JENがクルド人自治区に事務所を開いてから1年8か月の間、私たちは現地スタッフのよい変化と成長を見てきました。

 その1つは、地域の人びとに対する現地スタッフの姿勢です。

 JENが衛生キットを国内避難民キャンプ内で配布した際、ある現地スタッフが特定の家庭に対し1つ多めに衛生キットを渡すことができるかどうか聞いてきました。彼らの状況が可哀想だと感じたことが理由でした。
 しかしながら、そういった同情による支援は家族の尊厳を奪うだけでなく、JENの支援の公平性・平等性を失うことにもなります。
 国際スタッフは、なぜそういったことをすべきでないのか説明し、その現地スタッフとともに考える時間を持ちました。

 今では、そのスタッフもJENの活動の本質(同情心から人々を「救う」のではなく、尊厳のある人々を「支える」こと)を理解しており、国際スタッフの助言なくしても感情で行動することなく、プロとして行動できるようになりました。

 これは、現地スタッフの成長にまつわるほんの一例です。このような小さな変化の積み重ねが、大きな変化を生む力となり、「JENのいない世界」につながるのです。

 松本円花

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8月 18, 2016 事務所、スタッフ |