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2015年5月 7日 (木)

国内避難民キャンプでの疥癬(かいせん)問題

 JENはクルド自治区内にある国内避難民キャンプの1つで活動しています。そのキャンプには現在約1万3千人の避難民が住んでいます。
 このように、人が混み合った緊急の生活状況では、感染症が発生・蔓延する危険性が高くなります。キャンプでは各テントに1つの個別トイレ・シャワーが割り当てられ、ハード面での衛生環境は整い始めていますが、避難民の中には衛生意識が低く、危険な行為を行う人もたくさんいます。

 最近クルディスタンに所在する国内避難民キャンプで問題となっているのが疥癬の蔓延です。疥癬は小さなダニによって引き起こされる感染性の皮膚病で、発心と激しいかゆみを引き起こします。この病気は一般的に、個人衛生の不足などから起こります。疥癬の治療は適切な薬品があればいたって簡単ですが、皮膚の接触やダニの住み着くマットレスやブランケットを共有することから起こるこの病気は感染性が高く、急速に広まってしまいます。特に、疥癬にかかった人の家族などは感染の危険性が高くなります。

 当キャンプでは現在、生後7か月から60歳まで、150人以上の感染者が確認されています。JENはキャンプマネージメント、UNHCRや医療に携わる他団体と協働で、新しいマットレスやブランケット、薬や衛生キットを感染者のいる家族に配布し、疥癬の蔓延をくい止める運動を行っています。

 また、人々が適切に疥癬や他の一般的な病気から身を守ることができるように、JENは、キャンプのボランティアグループを通して衛生推進活動を始める準備を進めています。




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JENでは、イラク国内で発生している国内避難民を対象にした緊急支援を行っております。この緊急支援に対し、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

iraq

5月 7, 2015 衛生教育国内避難民支援緊急支援支援物資配布 |