避難民キャンプでのごみ対策
先週の支援速報でお伝えした疥癬の問題に続き、国内避難民キャンプではポイ捨てからくるゴミの問題も、衛生や環境に危害を及ぼしています。
キャンプでは毎日ゴミ収集トラックが家庭から出るゴミを集めていますが、大きなキャンプのため、トラックも1日で回れる場所が1セクターに限られています。そのため、1週間ほどゴミを外に置いておく家庭がたくさんあり、悪臭のもとになったり、病気の媒介となるハエなどの繁殖場所となったりしています。
また、キャンプでは各家庭に個別のゴミ箱がなく、公共のゴミ箱も設置されていなかったため、住民によるゴミのポイ捨てが増えていきました。特に衛生意識の低い子どもたちの間では、食べているお菓子の包みをそのまま落としていていくなど、ポイ捨てが頻繁に行われています。
キャンプ内のゴミの散乱を抑えるため、JENは家庭用のゴミ箱を購入し、5月10日から13日の3日間で全家庭を対象に配布を行いました。ふたつきのゴミ箱は、ゴミ収集トラックの回収を待つ間ゴミが野ざらしにされるのを避け、虫の繁殖を抑えることができます。
さらに、JENは住民内の有志ボランティアを集め、コミュニティ衛生プロモーターとして活動をしてもらうためのトレーニングを行いました。5月初旬に行った1回目のトレーニングでは、ボランティアグループによって、ゴミの問題が優先順位の高い課題としてとりあげられました。キャンプ内を清潔に保つこと、そして住民のゴミに対する衛生意識をあげるため、コミュニティ衛生プロモーターたちは毎月ゴミ拾いの日を設け、戸別訪問を通して住民のゴミ問題に対する衛生意識を高めていくことを提案してくれました。
JENは新しく発足されたコミュニティ衛生プロモーター達とともに、ゴミ問題に取り組んでいく事を楽しみにしています!
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JENでは、イラク国内で発生している国内避難民を対象にした緊急支援を行っております。この緊急支援に対し、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。