仮設校舎の不足
イラクの避難民の子どもたちのほとんどは、2014年の時点で学校に通えていません。学校がキャンプから遠かったり、街中の学校では大勢の避難民の子どもたちを受け入れることができなかったりするからです。
イラクの避難民の半分以上は、クルド人自治区のキャンプで暮らしています。クルド人自治区の地域政府は、スレイマニアで66の、エルビルで46の仮設住宅を学校として使用するよう用意していますが、現時点で、机、黒板、教科書、参考書、教員の手配はできていません。
これらの仮設住宅では、避難民の生徒たちの15%の受け入れができず、JENはあらゆる人道支援団体とイラク政府に、かれらが通える学校を用意するように呼びかけています。かれらは2年間学校に通えておらず、その状態がいつまで続くのかも分かりません。
カルバラでは、200の仮設住宅を避難民の生徒たち用の教室として、20の仮設住宅をトイレとして用意するよう、教育省が要望していますが、現時点では、カルバラ郊外に15の学校(仮設住宅)が用意されているのみです。
ディヤラとナジャフ用に用意されたのは450の仮設住宅ですが、教室用に提供された仮設住宅は80でした。500の仮設住宅がバグダッドの郊外に提供されましたが、教室用は80のみでした。
避難民の子どもたちのための校舎の不足が深刻になっています。子どもたちが学校に通えるようにするために、世界中の人たちは協力しなければなりません。
寒さの厳しい今、210万人の避難民たちが一層過酷な状況に置かれており、この冬に入って100人以上の子どもや赤ちゃんが亡くなっています。
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JENでは、イラク国内で発生している国内避難民を対象にした緊急支援を開始しました。この緊急支援に対し、皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。