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2014年10月30日 (木)

教育レベルの低下

 ユネスコの報告書によると、1991年以前はイラクの教育レベルは中東諸国の中でトップでした。全ての子どもたちが小学校に通っていました。つまりその年齢で小学校に行っていない子どもおらず、非識字率はゼロでした。

 しかしながら、1991年の湾岸戦争ぼっ発以降今日まで、教育レベルは下がり続けています。ユネスコの報告では、今やイラクの教育レベルは中東諸国の中で下から3番目となっています。
 48000人の生徒が学校をやめ、様々な仕事に就きました。この数は、1年生から12年生までの義務教育年齢の子どもの5%になります。

 その一方、過去10年間で500人以上の教師が殺されました。そのことが、教師の教育能力やモラルの低下につながり、そのことが教育レベル低下の原因の1つになっています。イラクの非識字率は上がり続け、教育関係の2つの省(イラク教育省と高等教育省)の統計によると、15歳から24歳の若者のうちの74%が読み書きできないとの報告もあります。

 その大きな理由の1つとして、教育分野に民兵組織やその関係者が入り込んでいることがあげられます。彼らは教育分野を指揮するための適性が低いため、非識字率が上がり続けていると言われています。

【生徒で溢れている教室】
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10月 30, 2014 政治、経済、治安 |

2014年10月 9日 (木)

イラクの国内避難民

国連機関の発表では、現在イラクで180万人以上の人々が戦闘や爆撃を逃れるため国内避難民となり、そのうち85万人がクルド人自治区に逃れているとされています。

イラクではこの時期、新年度の学期開始に伴い、数百万人の生徒が学校に戻ります。今年は、クルド人自治区の学校は新学年の学期が9月10日に始まり、イラク国内のその他の地域は9月21日に始まる予定でした。

しかし現在の状況下で、特にバグダッドやモスル、サラハディーンの郊外にある学校は大きな問題を抱えています。モスルやサラハディーンの戦火を逃れてきた数多くの家族が、夏の暑さをしのぐため、また高騰する家賃が払えないため、学校をシェルターとして使用しているので、生徒が学校に戻れないのです。

政府は、こうした国内避難民を継続して保護する場所の確保や水・食糧の配給といった計画を立てられずにいます。国内避難民は自分たちの土地に戻ることができないため学校に通えません。しかし避難した先においても、避難民の数が多すぎて、避難民の生徒を受け入れられる学校がなく、政府もこうした人々に教育を受けさせる場所を提供できない状況にあります。
しかし一方で、学校を再開させるため、行き場のない国内避難民を、シェルターとしている学校から立ち退きさせることになれば、さらなる困難を招きかねません。

クルド人自治区では、ドホークだけでも、およそ28万人の国内避難民が630の学校をシェルターとして使用しているとされています。こうした状況を打開するため、クルド人自治区政府は、今後数か月の間に、新たな難民キャンプを開設し、こうした国内避難民の住居を提供できるようにすると発表しています。

しかし、依然としてその他の地域、特にディヤラ、サラハディーン、サマラやモスルといった地域での国内避難民の問題はそのままになっているのです。

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10月 9, 2014 国内避難民支援 |