« 2014年7月 | トップページ | 2014年9月 »

2014年8月28日 (木)

JENバグダッド事務所でJEN20周年のお祝い

(※この記事及び写真は2014年前半に作成・撮影したものです。)

 JENバグダッド事務所にてJEN設立20周年を記念し、盛大なお祝いをしました。

 お祝いには、JENスタッフだけでなく、事業のカウンターパートでもあるイラク教育省の職員の方々や、JENの事業で学校建設や衛生施設の修繕に携わっている建設会社の代表の方々などもかけてつけてくれました。

 20周年記念としてJEN本部で作成した「ありがとうポスター」に加えて、JENのスローガン、日本外務省支援のロゴも合わせて掲示しました。

140828

 JENのロゴが入った大きなケーキも用意し、イラク教育局の職員の方々とともにケーキに入刀。出席した人々全員で、これまでのJENの今後の発展と活躍ならびに、イラクの人々や世界の人々の幸せと平和を願いました。

140828_2

 その後、JENより2003年から実施してきたこれまでの活動について、みなさんにスピーチしました。それを受けて、出席されたカウンターパートのみなさんから、これまで実施してきたJENの活動がいかによい成果をあげてきたかについて、賞賛する声があがりました。特に、学校で安全に安心して生徒が勉強できるようにと、学校環境の改善のため、教師や生徒に対する衛生教育を行い、それを通じて生徒の家族にも衛生に対する認識の向上を図ることができたこと。また、JENのスタッフが教育省と協働で事業を実施し、事業後もきちんとフォローアップしてくれてきたことへの感謝の声が聞かれました。

140828_3

 最後に、カウンターパートの皆さんから、JEN本部の皆さんへのお祝いと、イラクの人々、また災害や紛争で苦しむ世界各地の人々のためにJENがこれからも活動を続けることができるように、そしてJENの活躍と成功をお祈りする言葉を頂きました。



【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。ご寄付は、こちらから受け付けております】

【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら

8月 28, 2014 事務所、スタッフ |

2014年8月14日 (木)

イラクにおける幼少期

1980年以降に幼少期を過ごしたイラクの子どもたちの約半数は、通常の幼少期とは異なる経験をしています。

 それ以前は、イラクの子どもたちも、両親の元で愛情を受けて育ち、小学校から大学まできちんと教育を受けることができていました。

 しかし1980年から1991年の間に生まれ育った子どもたちの多くは、父親のいない家庭で育ちました。それは、1980年から1988年まで続いたイラクイラン戦争によって、200万人以上の男性が命を落とし、また戦争に関わった多くのイラク人がイランで7年以上捕虜として生活することになり、多くの家庭が父親の存在を失ったからです。

 その間、イラクの多くの家庭では、父親の代わりに母親が家計を支えるために家を不在にする生活を余儀なくされました。子どもたちは父親だけでなく、母親も朝から夕方までいないという幼少期を過ごさなくてはなりませんでした。こうした子どもたちは、家庭の中での学びも得られず、学校にも通えず、その結果、きちんとした教育を受けられない失われた世代となりました。

1991年から2003年にかけて、イラクの子どもたちにとって、さらに悲しい時代が続きます。この時期、イラクでは経済制裁を受け
、唯一の稼ぎ頭である父親の収入が激減して家族を養えない状態となり、40%以上の子どもたちが初等教育の段階で学校をやめざるを得ない状況になりました。

 2003年以降現在に至るまで、イラクには約400万人以上の孤児たちがいます。こうした孤児の中には、父親がいない子どもばかりでなく、両親ともいない子どももいます。多くの孤児たちは何も学ぶこともできず、幹線道路で物乞いをして生きています。そこには、他国の子どもたちの幼少期とは全く異なる厳しい状況があります。

140814_pic



【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】

【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら

8月 14, 2014 政治、経済、治安 |