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2014年5月22日 (木)

JENヨルダン事務所への訪問

 イラクの首都にあるJENバグダッド事務所に勤務する私たち3名の職員が、4月にヨルダンの首都アンマンにあるJENヨルダン事務所を数日間訪問しました。

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 今回の事務所訪問では、現在イラクで進行中のプロジェクトならびに次に開始するプロジェクトの方向性について議論し意見交換を行ったり、私たちイラク事務所の現地職員のカウンターパートとなっているヨルダン事務所の現地職員との間で、互いの業務上で得た経験を共有するという機会も得ました(ヨルダン事務所は、イラク事業の拠点としても機能しています)。

 また、ヨルダン事務所のアレンジにより、私たちはザータリ難民キャンプに丸1日滞在してきました。
 キャンプにおけるJENや他団体の活動を視察し、キャンプ内に設置された学校を訪問しました。キャンプ内にある複数の学校の校長先生と、衛生環境や水衛生施設の補修に関して現地で抱えている問題について議論しました。
 またキャンプ内では、JENの現地スタッフが衛生意識を向上させ水因性疾患を予防するために衛生教育を実施していますが、実際にトレーニングを受けている家族の皆さんに会うことができました。キャンプ内の貯水タンク施設を視察した際には、タンクの水を利用する家族の姿も見ることができました。

 今回のヨルダン訪問は非常に有意義で、滞在中に得た経験は今後私たちが仕事を推進する上で大変貴重なものとなりました。

(バグダッド事務所職員 バシム・ユシフ)

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5月 22, 2014 水衛生環境改善事務所、スタッフ |

2014年5月 8日 (木)

ニーズ調査の重要性

 私たちジェンが支援活動を行う際には、プロジェクトをはじめるための最初の一歩として、ニーズ調査を行うことを重要視しています。
 

 ニーズ調査は、現地の状況を知るための最も基本的なツールであるだけでなく、学校や病院などの大きなコミュニティにおいて、それぞれの場所の弱点や問題点を見つけるためにも使われます。

 例えば、ジェンが学校や病院を改修するプロジェクトを行ううえでは、まず現場視察を行い、ジェンが衛生促進活動を行うすべての地域を対象に、医療状況について調査し、データベースを作成します。
 

 調査を通じて、学校や病院などの施設および住民一人ひとりの衛生状態を良くするための知識を伝えることで、現地の人々が身の回りを清潔に保ち、感染症などを防ぐことにつながります。

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 大変な状況に置かれているイラクの小学生を例にとってみましょう。ニーズ調査を通して、問題に直面しているのは特に低学年の生徒たちで、混み合った教室でぎゅうぎゅう詰めになって勉強していること、そしてその原因は十分な医療・教育支援が届いていないことだということが分かりました。
 
 

 このように、ニーズ調査は、問題の原因を明らかにするだけでなく、現地の人々、つまりこの例では小学生たちと一緒に、必ず成果が出る方法でその問題を解決する方法を見つける手掛かりになります。

 また、ジェンが行う調査には2種類あります。
 一つは、前述のニーズ調査です。この調査は、改修前に現地の人々と一緒に広く調査を行います。これは、現地の状況を正確に知るために、地元の人々の話を聞き、現地の衛生状況を調べるものです。
 二つ目は、モニタリング調査で、学校などの建物が改修された後に行うものです。モニタリング調査を行うチームは適切なトレーニングを受け、プロジェクトの成果がきちんと測れるようにします。

 ジェンでは、現地ニーズに沿い、効果的なプロジェクトの推進のために、このような調査を活用しているのです。

 アスマー・アメール(ジェン現地スタッフ:衛生促進トレーナー)

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5月 8, 2014 事務所、スタッフ衛生教育 |