アル・ハッジとイード・アル・アドハ(イスラムの犠牲祭)
本日は、イスラムの文化についてご紹介しようと思います。
世界中のイスラム教徒たちは10月に、アル・ハッジ、すなわちメッカ(サウジアラビア)へのイスラム教の巡礼を行います。これは、毎年世界中のイスラム教徒たちが訪れる最大の集会です。
2013年10月14日に、イスラム教徒たちはメッカでハッジの最終段階を行っていました。ハッジはイスラム暦(12ヶ月の太陰暦で、西洋で使われている太陽暦よりも11日短い)の最終月であるアル・ハジャの、8日から12日の間の木曜日から行われます。ハッジはイスラム教の五行のひとつであり、(男性でも女性でも)行うことができる人は人生で少なくとも一度は行う、宗教的義務なのです。
イラクでは毎年、約3万人の巡礼者がくじ引きで選ばれますが、今年(2013年)は、メッカにおける工事や開発のために、サウジアラビアは全てのイスラム教の国からの巡礼者数を約20%減らすように公式に要求しました。このような事態でしたので、今年は約6000人のイラクの巡礼者がハッジを行うことができませんでした。
ハッジは、イスラム教徒たちの団結と神への帰依を表すものです。ハッジの期間中、男性はイフラーム(2枚の白い布からできた服)を着てサンダルを履くこと、女性はヒジャブで髪を覆って白い服を着ることが必要となります。
【サウジアラビアへ向かうイラクの巡礼者たち】
<出典:Mawtani>
ハッジは7世紀の預言者ムハンマドの人生と関係がありますが、メッカに巡礼する儀式は何千年も前のイブラヒムの時代からあると、イスラム教徒たちは考えています。
約300万人の巡礼者たちは、いくつかの手順に従ってハッジの週に一斉にメッカを訪れ、以下に記した一連の儀式を行います。
1. まず、1人1人カーバ神殿の周りを反時計回りに7回歩いて回ります。イスラム教の礼拝は、カーバ神殿の方角に向かって行われます。
2. 次に2つの丘(サファとマルワ)の間を駆け足で往復し、ザムザムの泉の水を飲みます。
3. その後、アラファト山へ行って祈り、投石の儀式を行います。
4. 最終段階では、巡礼者たちは頭を剃り、動物を生贄としてささげ、イスラム教徒にとって大きな祝祭である4日間にわたる犠牲祭「イード・アル・アドハ」を祝い、帰路につくのです。
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