地域全体で見守る学校へ
イラクでは10月に新学期が始まります。新しい学年に進級するとともに、衛生教育の後半授業が始まりました。
これは、衛生施設の修繕を行った学校で4月に行われた前半授業の続きになります。教育省や教育局、そして教師が一丸となって、衛生知識に関する教育の方法や教材を、どのようにしたら子どもたちに伝えやすくなるかを考えながら開発してきました。以前にご紹介した手作り教材を使って、ワクワクしながら楽しく学べるように努力しています。
【自分たちで開発した教材を使って、どうやったら楽しい授業になるかを試行錯誤しながら考える教師たちとJENスタッフ】
また、衛生教育を行った学校では、教師と子どもたちの保護者から成るPTAも組織し、生徒を通じて家族やコミュニティにも衛生知識と習慣が広がるように取り組んでいます。PTAのメンバーは、修繕されたトイレや洗面所がきれいに保たれているかを定期的に見回りに来ます。このように、学校が教師だけでなく、保護者の目からも見守られることで、コミュニティ全体で子どもたちを育てる環境が出来上がると信じています。
【卓上ゴミ箱を作る生徒たち】
JENの事業対象となった学校の先生方は、学校設備が修繕され、衛生教育が行われて生徒たちの習慣が改善されていく様子を見て、かつての自分たちのような状況にある他の学校すべてが改善されることを願っている、と話していました。JENはイラク全土の学校における子どもたちの学習環境が改善されるよう、今後も一歩一歩努力を続けていきます。