9.11から10年:イラクからの視点
2001年9月11日に米同時多発テロが起きた当時、イラクの人々は何を思い、そして今何を感じているのか、バグダッド事務所長に話を聞きました。
「2001年9月11日、ニュースから流れる映像を見て衝撃を受けました。世界で最も強い国であるアメリカの、最も重要な建物の一つである世界貿易センターが攻撃されていたからです。
私たちイラクの市民は、この同時多発テロが、のちに自分たちの国で起こるイラク戦争につながるとは、夢にも思っていませんでした。イラクの人々は、同時多発テロはアメリカとテロリストの間で起きたことで、イラクとは無関係であると考えていました。
当時のアメリカの主張を、私たちは理解できませんでした。なぜなら、イラクの政府はテロ組織を嫌っていたからです。
2003年からイラク戦争が始まり、イラクはアメリカ軍とテロリストたちとの戦いの場となりました。多くの一般市民が自分の国が破壊されていくのを目のあたりにし、特にバグダッドは壊滅状態となりました。
私たちはこう言います。『壊された2つのタワーは1年で回復できるかもしれない。でもイラクは国全体が破壊されてしまった。破壊されてしまった国の復興には何十年もかかるだろう』と。
今、イラクでは宗教間、民族間で多くの争いが生まれています。破壊と貧困がもたらしたこの状態が長く続けば、国がバラバラになってしまうでしょう」
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