イラクの縮図:キルクーク
JENの活動地の一つであるキルクークを紹介したいと思います。
キルクークは、バグダッドから北へ230キロ、車で3時間のところに位置しています。
人口は約60万人。アラブ、クルド、トルクメン、アッシリア(キリスト教徒)などいろいろな民族の人々が暮らしています。そしてイラク最大の油田がある場所として知られています。その民族構成の複雑さと石油の利権が絡みあい、現在も政治的な争いが絶えません。
JENはここキルクークでも、子どもたちが衛生的な水やトイレを使うことができるよう、学校の修復作業と感染症予防のための衛生ワークショップを行っています。
修復を終えたB小学校の校長先生であるDさんは、
「学校の水道・トイレまわりが修復され、きれいになったことをとてもうれしく思います。
キルクークはクルド、アラブ、トルクメンなど様々な民族で構成されています。 もしどれか一つの民族だけに支援が集中してしまうと、対立が生まれる危険性があります。
JENが民族に関係なく活動を行ってくれていることに感謝しています。
そして、早く子どもたちが、一つの教室で机を並べて勉強できる日が来てほしい」
と述べました。
現在キルクークでは、アラブ、クルド、トルクメンなどそれぞれの民族が自分たちの言語(アラビア語、クルド語、トルクメン語)で教育を行っているため、子どもたちは民族に分かれて勉強しています。
複雑な民族構成・宗教事情から「イラクの縮図」とも云われるキルクーク。子どもたちが民族に関係なく一緒に勉強できる日が早く来ることを願うばかりです。
学校で歯磨きの練習をするキルクークの子どもたち
====== ご報告 =============
平成23年度 外務大臣表彰受賞しました。
これまで、JENの活動を温かくご支援くださいました、
支援者の皆様に、深く感謝申し上げます。
詳しくは、こちらへ
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