学びはコミュニケーションから
保護者や教師、子どもたちに聞き取り調査を行うと、よくこんな話を耳にします。
「歯は虫歯になってから治療する、病気になったら薬を飲む」
せっかく安全な学校で楽しく勉強をしていても、歯が痛かったり、下痢が続くと授業に集中できなくなります。
JENは、子どもたちを対象に健康管理の方法を伝えることで、コミュニティ全体の衛生環境の改善をもたらしたいと願っています。
2010年は、バグダッド市および隣接するアンバール、バベルが支援対象地域でした。トイレや給水施設の設置や改修と、「衛生促進ワークショップ」を行いました。10月から11月にかけて、小学校の教員を対象に行ったワークショップでは、参加した教員同士、ときにはJENのスタッフも交え、感想や要望、または提案など、活発な意見交換を行いました。この中で、広域での開催要請、つまり他の学校や保護者・コミュニティにも伝えたいという声を多く聞きました。
使用した教材についても、現役教員の視点から提案を頂きました。今後、より効果的な衛生教育を教員自身が行う上で、このような振り返りを行うことはとても大切です。
12月に入り、JENは活動地域をキルクーク県、ディヤラ県まで拡大しました。イラク中部・北部の5県での学校修復・衛生教育の開始です。’10年の支援の振り返りを収穫ととらえ、これから始まる新事業にも活かしてゆきます
(ニュースレターNo.44より抜粋)