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2010年11月11日 (木)

ハッジ 生贄編

 さて、ハッジはヒジュラ暦第12月(巡礼月)の8日目から始まるのですが、10日目に動物を生贄にします。
(由来については2008年12月25日ブログをご参照下さい。)

 巡礼者一人に対し羊一頭、もしくは七人に対し牛かラクダ一頭となっています。これらは片目、病に罹っている、足が悪く歩けない、痩せ衰えて骨の隋もないようなものであってはならず、ラクダなら5歳以上、牛なら2歳以上、羊なら半年以上という年齢の条件が付きます。伝統的には巡礼者自ら生贄を屠畜するか、屠畜を監督していました。しかし昨今では自ら立ち会わずとも、お金を払い代行業者に依頼することができます。いくつか理由はあるのですが、その一つに屠られた肉の放置(=非衛生)があるようです。

 それでは、こうして生贄となった肉の行き先はどこなのでしょう?

 巡礼者の胃袋?
 それとも廃棄?

 いえいえ、梱包され世界中の貧しい人々に配送されます。

 このヒジュラ暦12月10日はイード・ホリディ(イード・アル=アドハー、犠牲祭)の初日にあたり、ハッジに参加していないムスリムも生贄を捧げ、この祝日を祝います。

11月 11, 2010 文化、生活、習慣 |