デーツとヤシの木
現在ヒジュラ暦の第9月、ラマダンです(ラマダンについては2008年9月、2007年10月の記事もご覧ください)。イスラム教徒は日の出から日没まで一切の飲食を絶っています。
これはクレーチャーと言って、ラマダン前に大量に作り、ラマダン期間中によく食べるお菓子の一つです。デーツ(ナツメヤシの果実、写真で黒く見える部分)をぬった生地を巻き、切っていきます。これは簡略化した作り方で、以前はより手間のかかる方法で準備していました。中のデーツが見えない様に一つ一つ丸め、卵黄を塗ってから焼き上げていたので、一日がかりの作業だったそうです。ヨルダンやパレスチナでは胡麻が手に入りやすいので、デーツの代わりに入ることもあります。
イラクでは、ヤシの木一本切り倒すと、一つの命が消えていくと言われているそうです。2003年のイラク戦争の際には、視界を遮るものを無くすためヤシの木が大量に伐採されました。そのため多くの死者が出てしまったと考える人もいるそうです。