メッカへの祈り
イスラム教徒は1日に5回の礼拝「サラー」が義務付けられています。
時間に余裕のある人は毎回近くのモスクへと出向いて祈りますが、多くは自宅や勤務先に礼拝用マットを持参し、静かな場所で祈りを捧げます。世界中のどこにいても、祈る方向はサウジアラビアのメッカにある、カーバ神殿です。
ジェンのローカルスタッフも、祈りを呼びかける声がモスクから、そしてアラームがセットされた彼らの携帯から聞こえ始めると、手足と顔を清め始めます。
では移動の多い人びとは、いったいどのようにしてカーバ神殿の方向を知るのでしょうか?
その答えは、この礼拝用マット。マットに数字の書き込まれた円盤がついており、中心の磁針が国ごとに決められた数字(ヨルダンの場合は225)を指すようにマットを回転させればOKです。
同じ時間に世界中の信者が地球のある一点に向かって祈りを捧げるというそのスケールの大きさに、驚かされています。