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2009年10月 8日 (木)

日本のお辞儀って・・・

091008  アラブ世界の人たちは、日本人が家の前でペコペコお辞儀をしあっているのを見ると、不思議な気持ちになるそうです。イスラム教徒にとってお辞儀とは、絶対的な神に対して行うものだからです。

 イスラム教徒は、サウジアラビアのメッカにあるカーバ神殿に向かって1日5回礼拝を行います。普段は家の中で行っている人も、イスラムの祝日である金曜日には、モスクに出向き、お祈りします。ヨルダンの週末は、イスラムの祝日を含む金・土の2日間です。

 さて、お祈りの時間帯ですが、大まかに次のように決まっています。①夜明け、②夜明けと太陽の中没の間、③自分の影が身長と同じになるまで、④日没から日がなくなるまでの間、⑤夜、の5つの時間帯です。

 礼拝の方法も、事細かに定められています。まず、手や顔(スンニ派の場合は足も)を決まった手順で洗い清めます。メッカを向いて直立。次に、手のひらを広げて耳の両脇に持ってきたり、お辞儀をしたり、ひざまずいて額を地面につけながらしながら「神は偉大なり」と繰り返し唱えます。最後にひざまずいたままで軽くうつむいて、神を讃えて預言者とムスリムへの神の祝福を祈ります。さらに、首を左右に振って「アッサラーム・アライクム(あなたの上に平安がありますように)」と唱えて完了です。

 イスラム教徒にとってお辞儀とはこの大切な礼拝儀式の一部なのです。もちろん日本同様、目上の人に対して敬意を払う文化もあります。が、お辞儀の対象にはならないとのこと。文化の違いを改めて感じる瞬間です。

10月 8, 2009 文化、生活、習慣 |