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2009年8月27日 (木)

ヨルダンで長期滞在するためには

 アンマンに長期滞在するためには、滞在許可証があると大変便利です。しかし、この滞在許可証を発行してもらうためには、まず所属団体をヨルダン工業貿易省に、事務所をアンマン市役所に登録し、HIV/AIDS感染の有無の血液検査を受検する必要があります。

 その後、ヨルダン内務省にて外国人登録のための書類を提出し、労働省にて労働許可証を取得の上、警察署の面談、という6段階もの手続きを経てようやく滞在許可証の発行へとたどり着きます。

 ヨルダンは、隣国エジプトやスリランカ、フィリピンなどから多数の労働者を受け入れており、その法務手続きを行う代行業者が発達しています。1人の申請者が20枚ほどのパスポートを持参することも珍しくはありません。そんな中、個人の申請者は、窓口に殺到する他の申請者の波をかき分け、茶飲み話に花を咲かせる省員たちを説得し、手続きを迅速に進めてくれるよう、ひたすらお願いします。

 このプロセスは、日本人もイラク人も同じです。イラク人の場合は、口座残高の証明や、過激派とのつながりがあるかどうか(!)までも面談されるなど、さらに多くの過程があるといわれています。

8月 27, 2009 文化、生活、習慣 |

2009年8月13日 (木)

パートナーシップの力

090813   ジェンは、支援者の皆さまおよび外務省のご協力を得て、バグダッド市内の小中学校17校にて、主に水・衛生設備の修復支援を行っています。今年2月の事業開始から現在までに、対象校17校のうち、10校の修復作業が完了し、残りの7校についても最終段階に入っています。

  ジェンの学校修復を行う建設業者は、そのほとんどが2003年にジェンがイラクでの事業を開始して以来ずっとパートナー関係を結んできた業者です。治安のよくないなか、ジェンは、安全管理のために、厳しい選択基準(イラク建設省によるガイドラインの順守、仕事の質、経験年数、現場へのアクセス、価格など)をクリアした建設業者のみパートナー業者としてあらかじめ登録し、これらの業者を招いて公正な入札を行い業者を選択する方法をとっています。したがって、建設業者の修復能力の優秀さについては証明された業者ばかりです。しかし、事務能力については、実際に入札や契約を通じてしか知ることができません。

  ファイナンス・アドミニオフィサーである私が赴任した当初は、業者から送られてくる請求書、領収書ともに、誤字・脱字が大変多く、1つの書類を作成してもらうのに2か月にわたってやり取りを重ねることも珍しくはありませんでした。しかし、ここ1年の間に、建設業者の書類作成能力が徐々に高まってきました。迅速かつ正確な対応をしてくれ、フォームのデザインを見直す業者なども出てきました。

  ジェンとのパートナー事業が、地元建設業者の事務処理能力の意識の向上につながったのであれば大変嬉しく思います。

8月 13, 2009 学校建設・修復 |