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2008年10月30日 (木)

コレラの蔓延

イラク国内では、今年8月以降、水を媒体とする感染症コレラの発症例が続々と伝えられています。
発症すると猛烈な下痢と嘔吐を繰り返し、子どもや老人が感染すると死に到ることもある深刻な感染症です。
コレラは不衛生な環境で特に蔓延しやすいといわれています。つまり、衛生に気をつけていれば感染も防ぐことができるのです。

実際に、国連によると、バグダット東部では、水道水を使えない人々が多く川の水などを頼らざるを得ないため、下痢の症状を訴える人が市内他の地域の3倍以上と伝えられています。
また、コレラの症例数も増加しています。2005年に大規模な蔓延が伝えられてからも、資金不足からなかなか衛生状況が一変せず、毎年変わらず夏季から秋季にかけての蔓延を繰り返しています。
バグダッド市内でも学校4500校のうち、水道にアクセスのある学校は半数ほどに限られているそうです。
ジェンがバグダッドで継続している小中学校の給水施設は、子どもたちが安心して飲める水にアクセスし、清潔な環境の下で学習することを目指しています。
これまでに修復した学校では、一件もコレラの症例は報告されていません。
これからも、1人でも多くの子どもたちをコレラやその他の水を媒体とした感染症の恐怖から守るため、ジェンはこの活動に引き続き取り組んでまいります。

(写真上:校舎横に設置された給水タンク:子どもたちの1週間分の水を確保できる。
 写真下:修復後の生徒用手洗い場:衛生ワークショップを通じて生徒の利用を促す)
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10月 30, 2008 学校建設・修復文化、生活、習慣衛生教育 |

2008年10月16日 (木)

幸せを運ぶアラブ菓子

081002_low  2回にわたってご紹介しましたラマダン月明けに、国内スタッフが甘そうな - ほんとうに、歯が浮きそうなほど甘かったのです - アラブ菓子(写真参照)を持って出勤してきました。

 これは、ヨルダンでは「マムール」、イラクでは「ケライチャ」といって、ラマダン後5日間にわたるお祭りであるイード中に、決まって食べるものなのだそうです。また、このお菓子が幸せを呼ぶためにはホームメイドでなくてはならないとのことで、現地スタッフはこのクッキーを奥さんに焼いてもらうために、家庭用オーブンまで購入したようです。

 イラクでは、500万人にのぼる人々が戦争の影響を受けて遠く故郷を離れています。多い人はもう6回も、このケライチャを避難先で焼き続けていることでしょう。おそらく毎年毎年、故郷の平和と安定、そして、できるだけ早い帰還を願っていらっしゃることでしょう。

 ジェンは、これからもイラクの教育環境改善を通じて、避難先から帰還する人々を受け入れる環境作りに貢献し続けていきます。

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10月 16, 2008 文化、生活、習慣 |

2008年10月 2日 (木)

ラマダンを知る その2 「喜捨」

081002_low  イスラム教徒の義務「五行」のうち、今回は「喜捨(きしゃ)」についてのお話です。喜捨というと難しく聞こえますが、要するに寄付のことです。

 「ザカート」と「サダカ」の2種類があり、現代においてはザカートを「制度喜捨」、サダカを「自由喜捨」として区別しています。

 「ザカート」は、イスラム教徒に課せられた財産税で、貧者の救済活動資金として税金のような形で政府に納める寄付金のことです。毎年政府により税率が決定され、今年は一人1.5JD(約212円)と制定されました。

 一方、「サダカ」は任意の寄付金で、近所の人が声を掛け合って金銭を集めて回り、裕福でない家族に直接渡す、などの行動のことです。政府による福祉と違い、常に顔を合わせているような間柄同士での互助システムとも言えるでしょう。

 
 イスラム教には、このような互助システムが多く存在しています。そのひとつのが「神のテーブル」と呼ばれる、貧しい人々のためにイフタールを振る舞うテーブルです。モスクやレストラン、ホテルなどの外にテーブルといすが並び、日没が近づくと、人々が集まって来て座ります。これは誰でも自由に座っていいテーブルで、料金などはかかりません。レストランの中と同じクオリティの食べ物を出さなくてはならないために、貧しい人々にとっては、ごちそうを食べられる機会でもあります。

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10月 2, 2008 文化、生活、習慣 |