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2008年5月28日 (水)

さようなら、住み慣れた街

529_2   アンマン事務所アドミニ・ファイナンス・オフィサーの上杉奈美です。この度、2年間の勤務を経て、離任することになりました。

 JENおよびイラクに関心を寄せ、支援速報をお読みいただいているみなさまに感謝を申し上げます。

 支援速報には、JENのイラク事業とは直接に関係しないことを取り上げたこともありました。地理的、心理的に遠い印象のあるイラクやヨルダンを身近に感じていただくような話題を心がけましたが、いかがでしたでしょうか。

 2年前のアンマン赴任~ それは、私自身がはじめて中東へ足を踏み入れた瞬間でした。アラブ文化やイスラム教への知識は乏しく、心もとなく思いながらの出発でした。しかし、現地スタッフや地元の友人との触れあいのなかで感じたのは、人種・信条・文化の相違点ではなく、多くの共通点でした。

 私たちと同様に、家族や友人を大切にしながら懸命に生きている人びと。その人たちが困難に直面しているのなら駆けつけよう・・・。

 みなさまとともに支援事業に携わり続けていきたいと考えながら、住み慣れたアンマンを去ります。

5月 28, 2008 事務所、スタッフ |

2008年5月15日 (木)

「トイレ」にかくされた努力

515_2  現在、4月上旬に完了した事業の写真を整理しています。修復が終わり、きれいに生まれ変わった学校の写真を見るのは楽しい作業です。今回はトイレのタイルに惹かれています。

 パステル系の色使い、切替えが施されているところなど、高級ホテルのトイレに負けない趣味の高さのように思いませんか。バグダッドの現地スタッフの話では、近年、イラクの建設業者はヨーロッパ諸国からサンプルを集め、インテリア・デザインの研究をしているそうです。

 515_3 JENが作成する仕様書には、トイレの壁にタイルを貼付することが記載され、そのタイルの品質はJENの求める水準を満たさなければなりません。しかし、凝ったデザインまでは要求されてはいないのです。建設業者が完成度をより高いものとするため、予算の許す範囲内で努力しているのでしょう。子どもたちが気もちよくトイレを使用している様子が目に浮かびます。

5月 15, 2008 学校建設・修復 |

2008年5月 1日 (木)

子どもたちの愛する場所

51  昨年9月よりジャパン・プラットフォームと支援者の皆さまからのご寄付のもと進めていた学校修復事業が4月上旬に完了しました。

 バグダッドにある小中学校25校において、緊急に修復が必要とされるタンク、トイレ、手洗い場などを中心に修復を実施し、イラク教育省へ引渡しました。4月下旬より開始した新規事業では、首都の小中学校18校を対象にします。水関連の施設、電気設備、ドアや窓などの修復を行い、安全で衛生的な教育環境を整えていきます。

 バグダッドでは最近、衝突が起こり、改善傾向にあった治安状況に影を落としました。メディアのインタビューに答えたサドル・シティに住むある父親のことばが印象に残ります。

 「私たちは彼が銃弾の犠牲になるのではないかと恐れているのですが、息子は学校に行くといって聞かないのです、『僕は学校が大好きなの』と」。

 子どもたちの愛する場所を快適に-JENのイラクにおける教育支援は続きます。

5月 1, 2008 学校建設・修復 |