日本の工夫、イラクの工夫
JENが学校を修復する際には、教職員からの意見を反映させるようにしています。学校によって壁の色や小さなパーツが少しずつ異なる理由の一つです。
例えば、写真の蛇口。日本ではあまり見られないタイプだと思います。取っ手が下についていて水が上向きに出てくるのです。日本では、手洗いと水飲み兼用の蛇口としては、先の部分が回るタイプのものが選ばれるのではないでしょうか。
手を洗う時は下向きに、水を飲む時は上向きに変えられて便利なため、どうして使わないのか疑問に感じ、エンジニアに確認しました。回るタイプにすると、接合部分が増えて壊れやすくなるため、避けるようにしているとのこと。
修復の終わった学校がイラク教育省に引渡された後は、教職員が維持・管理をしなければなりません。学校の予算不足のなかで、子どもたちが長い期間使うことができるように工夫することも、学校修復において重要なポイントです。