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2008年3月19日 (水)

子どもたちに希望を託して

320 アンマンの商店街を歩いていて東京よりよく目に入ってくるは、マタニティ服のマネキンです。

都市部では、それぞれの子どもに高い教育を受けさせるため、一組の夫婦あたりの子どもの数は以前と比べて少なくなったようですが、それでも3、4人が通常とのこと。地方に行くと、一人のお母さんが産んだ子どもだけで野球チームを作ることができる、というケースは珍しくありません。マタニティ服のマネキンが散見されるところに、子沢山を後押しするアラブ社会というものが感じられます。

ユニセフが2007年に発表したイラクの教育に関する報告書によると、「人口増加に対応するため」小学校4,500校の新設が必要とされています。イラクの今後は不透明といわざるをえませんが、そうであっても子どもたちが築く未来に希望を託し、人びとは子どもを産み、育てているのでしょう。このような高いニーズを背景に、JENはイラクでの教育支援を続けています。

3月 19, 2008 学校建設・修復 |

2008年3月 6日 (木)

日本の工夫、イラクの工夫

36_2  JENが学校を修復する際には、教職員からの意見を反映させるようにしています。学校によって壁の色や小さなパーツが少しずつ異なる理由の一つです。

 例えば、写真の蛇口。日本ではあまり見られないタイプだと思います。取っ手が下についていて水が上向きに出てくるのです。日本では、手洗いと水飲み兼用の蛇口としては、先の部分が回るタイプのものが選ばれるのではないでしょうか。

 手を洗う時は下向きに、水を飲む時は上向きに変えられて便利なため、どうして使わないのか疑問に感じ、エンジニアに確認しました。回るタイプにすると、接合部分が増えて壊れやすくなるため、避けるようにしているとのこと。

 修復の終わった学校がイラク教育省に引渡された後は、教職員が維持・管理をしなければなりません。学校の予算不足のなかで、子どもたちが長い期間使うことができるように工夫することも、学校修復において重要なポイントです。

3月 6, 2008 学校建設・修復 |