« 2007年1月 | トップページ | 2007年3月 »

2007年2月15日 (木)

定員オーバーの学校で

Photo_44 1月下旬、修復が完了した小学校に学習机を運び入れました。

イラクでは、多くの学校で1教室あたりの生徒数が、定員を大幅に超えて混み合っています。さらに、学習机が破損して数が不足しているため、1人用の机を2人で使用するなど、生徒たちが重なり合うようにして座っている様子が見られます。満足に教科書やノートを置く場所すら確保できず、とても勉強に集中できる環境ではありません。

JENは、修復を実施する学校で、学習机のニーズ調査を行い、修復作業完了後に提供しています。学習机は1人用がよいのか、2人用が適当か、数はどれくらい必要なのか。教職員の皆さんとJENのスタッフが話し合い、学校により異なるニーズに合わせることが重要です。

生徒たちは、新しい机にワクワクしながら、気持ちよく勉強に取り組めるのではないでしょうか。

★募金のご協力のお願い
郵振振替⇒こちら
銀行、ジャパンネットバンクからのご寄付は⇒こちら 
クレジットカードでのご寄付は⇒こちら

2月 15, 2007 学校建設・修復 |

2007年2月 1日 (木)

治安悪化がもたらす混乱のなかで

070201  イラクに関する報道では、大規模な爆破テロが注目されがちですが、市民の生活を脅かしているのは爆弾だけではありません。現在の混乱状況を利用して犯罪グループが暗躍しています。

 あるバグダッド市民が誘拐された時の話です。

 親戚が誘拐犯と交渉し、高額な身代金を半分以下に減額させたのですが、加えて10%の「チップ」を支払わされたとのこと。何に対するチップかといえば、殺さずに解放することへの「お礼」。実際、身代金を渡しても殺害されるケースが多いのです。また、略奪も組織的に行われており、狙われた家の家具、電化製品等はあっという間に持ち去られてしまうそうです。

 殺害や拉致のターゲットとなる市民は、民兵や犯罪グループから脅迫状を受取ります。手のひらサイズの紙が1枚、ドアの隙間から差し込まれただけで、それまで一生懸命働いて築いた生活を捨てなければならないのです。より安全な地を求め、海外に逃れたり、国内で避難をするイラク市民は増える一方です。

2月 1, 2007 政治、経済、治安文化、生活、習慣 |