母親と子どもの健康促進活動
アフガニスタンが抱える問題のひとつは、5歳未満の乳幼児の死亡率が大変高いことです。低い順から数えると187か国中186位に位置し、世界で2番目の死亡率の高さと言われています。パルワン県で一番大きい病院ですら、子どもたちの健康を十分に守ることが難しい状況です。というのも資金不足のため、子ども用の医療機器が足りなかったり、小児科医に対する研修が不十分だったりするからです。
そんな中JENは、パルワン県10地区の24人の医師に対して「小児疾患の統合的管理(IMCI:Integrated Management of Childhood Illness)」の研修を行いました。IMCIとは小児疾患に対するガイドラインです。小児疾患に対する医師の知識・経験の不足から失われる命の削減を目指し、世界保健機関(WHO)とUNICEFによって作られました。
4月19日から5月4日までの11日間で行われたこの研修は、アフガニスタンの新生児と母親の健康促進に大きく寄与しました。
研修では、様々な分野がカバーされました。2か月~5歳児の疾病診断に使われるIMCIチャートの使用法、乳幼児に多く見られる病気・症状(急性呼吸器感染症、下痢、麻疹、マラリア、耳感染症、栄養失調など)の適切な処置法などはもちろんのこと、免疫に関する最新情報、微量栄養素や母乳の重要性、食育カウンセリングの提供といった統合的管理についても研修が実施されました。
参加した医師たちからは「研修がとても役に立った」という感謝の声が聞かれました。また同時に、今後の医療従事者への継続的な教育、医療機関の設備の充実など、パルワン県の医療向上のための協力と支援を期待する声も寄せられました。
経理アシスタント
サマール
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