生活を潤す井戸水
JENがナンガハル県に建設した井戸から人々は1人1日あたり約100リットルの生活用水を得ています。何人かの家族が写真にあるような容器に1回あたり計200リットルほどの水を汲み、1日に何度か家と井戸の間を往復します。
災害などの緊急時の1人1日あたりの生活用水の量は7.5~15リットルとされていますが、これは最低限の飲用・衛生・炊事をまかなうものです。1人1日あたり約100リットルというのはこれをはるかに超えていますが、日本では1人が1日あたり使う水の量は平均約375リットルで、3倍以上となっています。
井戸ができたおかげで「水汲みを担っていた子どもたちが学校に行ったり遊んだりする時間ができた」・「生活用水を購入せずに済むようになったのでお金を節約できる」といった声が聞かれます。
ただ、残念なお知らせもあります。こうした地域も安全でなく、先日、何人かが政府と反政府勢力との戦闘に巻き込まれて亡くなりました。多くの人びとは長年、故郷を離れて暮らし、戻ってきても一から生活を建て直さねばなりません。JENの井戸建設はいくつもある彼らの生活再建のニーズの一つを支援するものでした。
亡くなった方々のご冥福をお祈りするとともに、残された人びとが何とか力強く生き続けることを願います。