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2018年2月22日 (木)

ザビフラさんと井戸

 ザビフラさんが難民として隣国のパキスタンに移住したのは12歳の頃でした。
 それから2度、ヨーロッパ行きを試みました。彼は言います。「中学校まで行きましたが、家が貧しく、それ以上、学業を続けられませんでした。そこで日雇い労働を始めましたが、人生の目的が見出だせず、お金を借りて、よい生活を求めてヨーロッパに行こうとしました。でも失敗しました」。

 ザビフラさんは2016年にアフガニスタンの故郷に戻りましたが、農地に乏しかったために一家は仕事を求めて別の場所に移りました。
 その後の生活について、こんな話をしてくれました。

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 アフガニスタンに戻った後、政府が帰国を支援してくれると思っていましたが、実際には9,000アフガニ(約14,000円)しかもらえませんでした。兄弟となけなしのお金で2部屋の家を建てました。それでは手狭なので、他にテントを2つ建てています。

 今は手押し車に果物を積んで売っています。1日に250~500アフガニ(約400~800円)の売り上げですが、7人家族が食べていけます。

 生活は落ち着き、希望がもてています。しかし、私たちは水不足に悩まされています。
以前は25リットルあたり20アフガニ(約30円)で水を買っていました。でも、家から800メートルほど先にパキスタンで一緒だった友人が井戸をもっていることを知り、今は仕事帰りに子どもたちと一緒に水を分けてもらいに行っています。

 そんな私たちにとってJENが井戸を建設してくれていることはうれしいことです。

 JENが建設している井戸の維持管理委員会に入れてもらいました。井戸が完成したら、定期点検、点検や修繕のための資金を集めて管理すること、井戸とその周辺をきれいに保つこと、水質を保つこと、人びとに衛生について啓発することを心がけます。

 近所の人びとも水不足に悩まされています。井戸はまだ建設中ですが、子どもたちが「井戸はいつできるの?水を汲むのにお金を払わなくてよいの?」と尋ねてきます。皆、井戸の完成を心待ちにしているのです。

【水の入手と保管について説明するザビフラさん。
右側の黄色い容器で取水し、左側の青い容器に貯蔵します】
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【子どもたちと甥たちに勉強を教えるザビフラさん。
彼らの将来に希望をもっていると話してくれました】
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2月 22, 2018 井戸修復・建設 |

2018年2月15日 (木)

ある帰還民の話

 アフガニスタンに帰還した、イリアス・ハイルさんに話をうかがいました。

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 私たちは1988年から難民としてパキスタンに住んでいました。そこでの生活はうまく行っていましたが、アフガニスタンに戻らざるを得なくなりました。

 お金がなかったため故郷には戻れず、別の場所に家を借りて暮らしています。家賃を支払うのが大変で、まだ小さな娘にとっては学校が遠すぎるため、子どもたちを学校に通わせることができません。

 毎朝、私と息子たちは仕事を探しに町に出ましたが、仕事はなかなか見つかりませんでした。しばらくしてから近所の人に相談すると、野菜を売るのに手押し車を持つべきだと言われました。よいものを見つけたのですが高価だったため、近所の人からお金を借りて1つ購入しました。それで今はいくらかの収入を得ています。でも、私は腎臓に病気を抱えており、休みながら働かなければなりません。

 JENが井戸を作って私たちが安全な水を手に入れるようにしてくれることに感謝しています。ただ、私たちにはまだ学校の建物や住まいが必要です。これらにも支援していただけると幸いです。

【イリアス・ハイルさんの家族が使っているトイレ】
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【イリアス・ハイルさんが借りている家】
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【イリアス・ハイルさんと子どもたち】
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2月 15, 2018 井戸修復・建設 |

2018年2月 1日 (木)

学校運営委員会の役割について

 JENは学校施設整備、衛生教育や防災・減災教育実施の支援活動を行っています。これには、教師や生徒、周辺コミュニティの人びとで構成する学校運営委員会へのサポートも欠かせません。

 学校運営委員会は学校教育の継続・強化に必要な存在です。JENが実施をサポートした衛生教育や防災・減災教育を自分たちで続けることが、委員会の主要な役割のひとつです。そこで毎年、JENは学校運営委員会に対して研修を行っています。

 ここでは委員会の役割について説明します。
 

まず、施設の維持管理に責任をもてるように、様々な工夫をしています。たとえば、研修では、学校運営委員会の主体性と責任を繰り返し説明します。施設の適切な使用・維持管理方法や、そのための資金管理、周辺コミュニティとの協力、計画の策定などについても話します。

【施設維持管理研修のようす(ミル・アブドゥル・カリム・マコル女子学校)】
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 JENは、学校運営委員会と定期的にミーティングをおこないます。この会合には、地元の教育局や国家災害対策本部といった行政機関の職員も参加します。

【JENも参加して、学校運営委員会と会合を開きました(トグ・ベディ女子学校)】
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【学校運営委員会の運営委員だけでの会合(トグ・ベディ女子学校)】
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【学校運営委員会の運営委員だけでの会合(ミル・アブドゥル・カリム・マコル女子学校)】
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 学校運営委員会は、特に防災・減災について、周辺コミュニティを巻き込んだ計画を作ります。こうして学校がコミュニティの核となって、そこに暮らす人びとが災害に適切に備え、いざ、というときに速やかに対応できる仕組みを整えます。

【防災・減災計画を策定する学校運営委員会委員(ミル・アブドゥル・カリム・マコル男子学校)】
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2月 1, 2018 井戸修復・建設, 教育支援, 衛生教育, 防災教育 |