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2017年6月29日 (木)

アッラーの祝宴月: 後編


ラマダンの間はサハリとイフタールという2種類の食事があり、それぞれに特別の食べ物が出されます。

断食をする人は、日の出の2時間前に食事します。これをサハリといい、その後は1日中飲食を控えます。そのため脱水症状や高血圧症を防ぐために、サハリで十分食べたり飲んだりすることは大変重要です。多くのアフガニスタンの人びとは、サハリでお米のようにカロリーの高いものを少し食べ、一緒にお茶を飲みます。

サハリのあとはイスラム教の教えに従い祈りを捧げます。日の出前の礼拝は他の時より価値があるとされているので、イスラム教徒は神との結びつきを強めるため、いつもより多くお祈りをして様々な宗教行為を行います。
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日没後、人びとは断食を中断しイフタールと呼ばれる食事を摂ります。イフタールは一日続いた断食のあと人びとが楽しみにしているごちそうです。
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伝統に従い、人びとはこの食事のときにジュース、ミルクや水を飲みます。イフタールには、おいしい食べ物や素敵なデザート、冷たいシャーベットなど様々なごちそうが並びます。アフガニスタンでは、伝統的なスープやケバブ、ピラフ、さらに粥なども食べますし、お茶もよく飲まれます。

イフタールを食べた後はラマダン月の意義について思いを馳せます。

ラマダンの効果の中で最も重要なものの一つは、社会とのつながりや社交です。ラマダン月の間、人びとはできるだけ家族と一緒にイフタールを楽しみますが、イスラム教徒は客を神の友人と考え最大限もてなすように教えられているので、人びとは友人や親せきや近所の人をイフタールに招き、一緒にごちそうを食べます。

30日間の断食のあと、イスラム教徒はシャワルの一日目に待ちに待った断食明けのお祭りであるイードを祝います。これは重要な宗教上の祝日で、イスラム圏の国々で広く祝われます。

また、イードの前には誰もがイードを祝えるように貧しい人びとに食べ物などを振る舞う、伝統があります。そして、待ちに待ったイードでは、早朝からモスクに集まりお祈りをしてから家族や友人とお祝いを始めます。


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6月 29, 2017 文化、生活、習慣 |

2017年6月15日 (木)

アッラーの祝宴月: 前編



イスラム暦8月の最後の夜に新月が昇ると、神聖なラマダンの始まりがイスラム教徒に告げられます。ラマダンはイスラム暦の9番目の月であり、イスラム教徒が信じるところの「アッラーの祝宴月」です。世界中の全てのイスラム教徒が毎年熱い思いで、ラマダンを待っています。

毎年、イスラム教徒はこの聖なる月の間に断食をします。年に一度ラマダン月に断食をすることは、イスラム世界では義務の一つと見なされているので、世界中のイスラム教徒は、みな日の出から日の入りまで断食をしなければなりません。しかし老人や子どもや妊婦や病人など、肉体的に断食が難しい人は断食から免除されます。

イスラム教徒は、ラマダンの期間中、悪魔は鎖につながれ、コーランの啓示が初めて与えられたこの月は神の恵みと慈悲に溢れていると信じています。そのため彼らはいつもより熱心に祈りを捧げ、できるだけこの神聖な期間から何かを得ようとしています。

ラマダンの断食はイスラム教徒にとって、義務というだけでなく精神的な意味があります。断食時に行う内省や様々な形での信心は、彼らが自分自身の問題に力強く立ち向かう際の助けになり、非常に暑いときでも断食をする気持ちを支えます。聖なる月の断食には精神的、肉体的価値以外にも、常に各国の伝統的な習慣が伴います。

アフガニスタンではラマダンの開始を人びとは大変歓迎し、一日前に断食を始めて、そのあと大好きな伝統食を食べます。(後編につづく)

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【日の入り後に飲食です:華やぐ現地のレストラン】

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6月 15, 2017 文化、生活、習慣 |

2017年6月 1日 (木)

アボ バカール セディク男子校での植林活動

ナシール・アフマッドさんはアボ バカール セディク男子校の教師です。


「学校に木を植えることの重要性について聞いたとき、これはひいては私たちの惑星を守ることにもつながるのではないかと感じました。木は土壌から有害化学物質を取り除くだけでなく、地球温暖化をもたらす炭酸ガスを減らします。植樹は環境改善に役立つことでしょう。」
と彼は言います。


木は光合成により二酸化炭素を吸収し、酸素を供給することに加え、水の汚染を抑えます。環境と景観の向上のため、学校は木の苗を購入することにしました。このような変化をもたらすにはこれまで木が少なすぎたのでした。


「車や工場の排ガスをはじめ人間のあらゆる活動が環境を汚染しています。植林によって地球温暖化を防ぎましょう。環境問題への小さな貢献として、学校の敷地に木を植えました。成長するまで水やりをしなければいけません。しばらくすれば学校の景観を変えてくれるでしょう。学校のみならず、教師が家でも植樹することを望んでいます。」
とナシール先生は付け加えました。

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【アボ バカール セディック男子校にて、新たに植えた木とナシール先生】

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6月 1, 2017 学校修復・建設 |