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2016年12月22日 (木)

次の大きな課題:難民の帰還

過去30年の間、多くのアフガニスタンの人びとはパキスタン、イランや他の国々に難民として移り住み、紛争から逃れました。紛争により普通の暮らしができなくなったからです。

何十万人という人びとがパキスタンからアフガニスタンに帰還しており、大きな人道的危機となっています。彼らはさまざまな問題を抱えています。暴力が日常化している場所に戻ったこと、厳しい冬が帰還民にとって大きな課題となっています。

2016年の初頭以来、数百万人の人びとが自国に戻りました。その多くは何十年もの間、外国で生活をしていました。そのため、帰還後すぐに政府や人道支援団体からの支援が必要です。国際移住機関:International Organization for Migration(IOM)によると、今年12月3日時点で、239、724人の未登録の難民が帰還したと言われています。

国連難民高等弁務官事務所:Office of the United Nations High Commissioner for Refugees(UNHCR)やIOMによると、帰還民の大多数(80%)が、ナンガハール州に戻ることを希望しています。これは長年の難民生活で故郷とのつながりがとぎれがちになり、避難先のパキスタンに近接するナンガハール州の文化が似ているということによります。

未登録の帰還民のうち12%未満くらいの人びとは何らかの支援を受けており、大半が現金か食料、もしくはその両方を受け取ったということです。

JENアフガニスタンチームは、ケア・インターナショナル(国際支援団体)、国連人道問題調整事務所:United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs(UNOCHA)、パルワン州難民帰還局Department of Refugees and Repatriations, Parwan (DoRR Parwan) とともにいくつかの帰還民世帯に会いました。この目的は帰還民世帯の実情を把握することでした。多数の帰還民のための十分なインフラがないことは明らかで、厳しい寒さの到来が心配です。

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【帰還民から基本的な情報を収集しているところ】

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【過酷な冬が帰還民の状況をますます悪化させています】

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【帰還民のための十分なインフラがありません

 

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12月 22, 2016 生計回復事業 |

2016年12月 8日 (木)

学校運営委員会(SMC)の設立


学校運営委員会(SMC)の主な仕事は学校内の問題を解決し、ニーズを満たすことです。この委員会の中心メンバーは保護者、教師、校長、地域の長老たちです。このメンバーたちは、学校の維持管理やそのためのコミュニティー、学校、関係者の間の橋渡しの役割を担っています。

JENは支援対象の30校にSMCを設立しました。メンバーに上記の人びとの他に生徒、教育局や国家災害対策本部も加わっています。JENはSMCに対して防災・減災や衛生教育、財務管理や設備の維持管理に関しての研修を実施しました。

SMCは具体的には学校施設整備や施設維持管理、そのための予算の獲得、関係者間の意見対立の解決などです。また、教師が生徒に防災・減災教育や衛生教育をうまく実施できるよう管理も行います。さらにSMCは政府や非政府組織や学校への投資者の間の調整も図ります。

Main Shakh 女子学校では貯水タンクや手押しポンプ式の井戸がありましたが、手押しポンプが壊れた後は長いことそのままになっていたため、きれいな水が使えませんでした。そこでJENはSMCに対して財務管理や設備の維持管理に関する研修を行い、このような問題をいかに解決するかについて費用の調達方法も含めて指導しました。その結果、SMCは生徒や教師や自分たちから資金を集めて手押しポンプを修理することができたので、清潔な飲み水を得るようになりました。

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【女子高でのSMCに対する衛生教育と財務管理に関する研修の様子】

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【男子学校でのSMCに対する衛生教育と財務管理に関する研修の様子】

韓国国際協力団(KOICA)によって建設されたBayan男子学校では構内の歩道が舗装されず、生徒たちは雨の日に大変な思いをしていました。しかしSMCができると、彼らは自分たちや生徒から資金を集めて歩道を舗装することにしました。そしてコミュニティーの人びともそのための労働力を提供しました。

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【SMCが舗装した学校の歩道】

これらの話から分かるように、生徒や学校関係者や地域住民は当事者意識を持って学校の設備を維持・管理し、学校の安全を保ち、校庭の緑化を図っています。

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【SMCによって花が植えられた校庭】

SMCを設立して彼らに研修を行ったことは、教育局にとってもJENにとっても大きな成果となりました。

JENチャリカ事務所

フィールドオフィサー、 スルタン・モハマド・カムーシュ

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12月 8, 2016 教育支援 |