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2016年2月25日 (木)

ゆめポッケを受け取った少女からの手紙

 私はハディッサ、世界中の他の女の子と同じような女の子です。でも、私はバービーちゃんの顔を見たこともなかったし、鉛筆一式がどのようなものかも知らなかったし、ノートを2冊持ったこともありませんでした。私はもし人形や、たくさんの鉛筆、ノートを持っていたら、といつも心の中で願っていました。

 ある朝、いつも使っている細い紐で本を束ね、穴だらけの制服を着ました。犬と一緒にぶどうの木やしげみを通って新しい学校へ歩いていきました。学校の庭にはたくさんの花が植えられていて、水が絶え間なく流れています。犬は、校舎の隅に居場所を見つけて、学校が終わるのを立って待っていました。

 長い廊下の左側の2番目の教室に入ったら、先生はもう教室にいて、授業をしていました。授業が終わった後、先生は「驚くようなことがあるから待っているように」と言いました。

 私たちが外で遊ぶ時間がなくなってしまうことを残念に思いながら待っていたら、2人の男性が教室に入ってきました。生徒は皆、彼らのことが誰だかすぐにわかりました。なぜなら、彼らは以前ビデオを持ってきて、「石けんで手を洗っていますか?」と尋ね、歯を磨くようにと念を押したからです。

 そして、彼らは教室に段ボール箱を持ってきて、小さな色とりどりの袋を取り出し、「これは『ゆめポッケ』というものだ」と言いました。私はその中に何が入っているのか知りたくてたまりませんでした。先生が、「ハディッサ、君の袋を開けてごらん」と言いました。私が最初に袋を開けることになり、ゆっくりと袋を開け始めました。

 なんとまあ!

 袋の中には、色鉛筆一式、ペン、鉛筆、ハンカチ、コップが入っていました。小さな人形が5つも入っていて、先生は女の子の名前はバービーで、小さな鹿の名前はポーだと言いました。また、何種類かのノートや、私は読めないけれど英語で何かが書かれているカラフルなカードもありました。すると、ゆめポッケを持ってきてくれた人が、カードを持って読んでくれました。

「日本から愛を込めて。いつか平和になり、教育が受けられますように」というメッセージが書かれていました。

 私の夢は全て叶い、落ち着いていられませんでした。先生は私が嬉しくないから泣いているのだと思いました。私が泣いていたのは、遠くの誰かが私の夢に気づいてくれて、私の夢を全部かわいい袋に詰めて送ってくれたからです。私がもらったのは単なる袋ではなくて真心です。

 日本の親友の皆さんへ、心を込めてこの手紙を送ります。私がアフガニスタンで皆さんのことを想っていることを、覚えていてくださいね。

【ゆめポッケを開けて色鉛筆の束を取り出しているハディッサ】
20160225_af_01_2


【夢について語るハディッサ】
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<以前のゆめポッケ配布の記事はこちらから> 


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2月 25, 2016 支援物資配布衛生教育 |

2016年2月12日 (金)

JENの衛生教育プログラムの役割

 JENは2011年から、対象地域で衛生教育プログラムを実施しています。このプログラムの基本的な目的は、生徒たちに安全な衛生行動を意識してもらうことです。

 ここ数年間で、JENの衛生教育は生徒たちの日常生活に浸透してきました。さらに、生徒たちが学校で学んだ衛生知識や習慣を親やコミュニティに伝える様子も見受けられ、人々の衛生行動の改善に関してこのプログラムがとてもよい影響を与えていることが、JENの調査によって判明しています。

 今年、JENはチャリカ地区の20の学校で衛生教育を実施し、合計で31,952人の生徒と1,046人の教師が衛生に関する知識を得ました。
 また、118人のムッラーが衛生教育を受け、モスクを活動拠点とするムッラーを通じて衛生の考え方が広く伝わることが期待されています。

 2015年4月、チャリカ地区の学校20校で合計200人を対象に、事業実施前に行うKAP(知識習慣実践)調査が行われました。

 調査結果によると、JENの事業前は衛生習慣が高いレベルにあるとされた生徒は1人、中くらいのレベルにあるとされた生徒は37人、低いレベルにあるとされた生徒は163人でした。

 これに対し、2015年11月に行われた衛生教育後の調査では、衛生習慣が高いレベルにあるとされた生徒は191人、中くらいのレベルにあるとされた生徒は10人、低いレベルにあるとされた生徒は0人という結果が出ました。
 
 このような調査結果により、JENの衛生教育プログラムはとても効果的であり、生徒たちの衛生行動を改善するのに重要な役割を果たすことが示されました。

【衛生教育の授業にて習った知識を実践する様子】
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【実際に経口補水塩を作っている様子】
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【清潔を保つため、爪を切っている生徒】
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 シニア・プログラム・アシスタント
 ハニフ・カン




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2月 12, 2016 衛生教育 |

2016年2月 4日 (木)

越冬への不安を軽減してくれた物資配布

<カリファ・アジズさんの話>
 ご承知の通り、アフガニスタンで大きな地震があり、バダフシャン県は甚大な被害を受けました。

 地震があった時、私は日雇い労働者として首都のカブールにある建設会社で働いていました。家族に電話をかけて安否を確認しようとしましたが、接続状況が悪いためつながらず、非常に心配しました。しかし、数時間後に娘から、自宅は崩壊してしまったものの家族は全員無事だという報告を受けることができ、神様に感謝しました。

 翌日、私は集落に戻って、義理の姉の家に避難していた家族と再会することができました。しかしその翌日には、キシュム地区のバザールで見つけた借家に家族と移動しなければなりませんでした。家を失って愛着のある村を離れ、これほど寒い冬を借家でしのがなければならないのはとても苦しいです。

 そのような中、この冬を乗り越えるために薪や石炭、ストーブなどの越冬物資を配布してくれたJENにはとても感謝しています。私だけでなく地震の被害を受けた他の人々も、配布を受けられたことに感謝していました。

 今は越冬することへの不安はありません。しかしこの先、崩れてしまった家を再築しなければなりませんが、そのための資金を捻出することができません。誰かからお金を借りて、再築を始めようと思っています。

 地震被害者に対して支援をしてくださったJENには改めて感謝申し上げるとともに、自宅再築についても支援していただけたら嬉しいと思っています。

【カリファ・アジズさんと子どもたち】
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【JENに越冬物資配布を受けた際のことを話すカリファ・アジズさん】
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2月 4, 2016 支援物資配布緊急支援 |