ラマダンを経験して
アフガニスタンはイスラム教徒の多い国なので、毎年ラマダン(断食月)があります。
イード休暇(断食月の終わりの祝日)が先週で終わり、パキスタンおよびアフガニスタン事務所は通常の業務時間に戻りました。
今年は私もわずかな期間ですが、断食にチャレンジしてみました。
日の出から日の入りまで、飲食は一切行わないのがラマダンです。自分の唾液すら飲み込んではいけないと聞きます。7月のイスラマバードのだいたいの日の出時刻は5:00、日の入り時刻は19:20であり、この間約14時間半、飲食を一切行わないことになります。
ラマダンの時期はイスラム暦(太陰暦)によって決められるため毎年少しずつずれますが、今年はその中でももっとも日照時間の長い、そしてもっとも暑い季節に重なるラマダンとなりました。
最初は水も飲まない完全断食をするつもりでしたが、さすがにそれでは仕事にならず、結局食事だけの断食を1週間少し行いました。
食事だけでも断食をしてみると、これを1か月も、飲み物も一切取らずに行うということがどんなに大変かがわかり、改めてムスリムの人々に尊敬の念を抱くようになりました。
それと同時に、ラマダンの期間中、国中の業務効率が落ちる理由もよくわかりました。空腹に耐えながら仕事をするだけでも難しいのに、さらにいつもの生産性を保つことが難しいのは当然です。
しかし、イスラム教徒の人々はそれでも断食をします。イスラム圏外にいたときはその意味がわかりませんでしたが、やはり空腹に耐える苦しみを知ること、そのような状況に置かれている人たちの気持ちになること、普段あまり空腹にならずに食事ができることに感謝すること、そういう部分にラマダンの意味があるんだろうな、と思いました。今回わずかではあるものの、経験を通してわかったことです。
JENの事務所があるパキスタンの南部・シンド州では毎年干ばつで死者が出ています。50度近くになる気温の中、水が飲めないというのはどんなに厳しい状況か、今回改めて想像しました。
アフガニスタンも同様で、ラマダンを経験する国だからこそ、干ばつへの対策が取られることを願いますし、支援も広げていかなくてはならないと改めて思いました。
【イスラマバード事務所にて、スタッフとのイフタール(日没後の食事)】
JENパキスタン事務所
総務経理担当
堀 真希子
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