低学年児童にも広がる衛生教育
衛生的な行動は健康を保つために行うものです。個人が衛生状態を保つための行動には、入浴や手洗い、歯磨き、清潔な衣服を着ることなどが含まれます。
このような衛生的な行動は、社会にも役立ちます。体を清潔に保つことは、自分だけでなく周りの人たちの病気を治したり、防いだりするために不可欠です。例えば、手洗いは病原菌が人から人へ、また体のある場所から別の場所へと広がるのを防ぐことができます。歯を磨くことは、口の病気や他の病気を防ぐことに役立ちます。
JENは現在アフガニスタンパルワン県の、スルヒ・パルサ地区とシーハリ地区で衛生教育プログラムを行っています。
プログラムの最初に、JENは学校の教員を対象に衛生教育研修を行いました。その後、その教員によって、夏休みの7月を除く5月~11月の間に衛生教育の授業が行われました。
アフガニスタン社会の中で、教師は大きな影響力を持つため、教師による衛生教育は広範囲に効果をもたらすことが期待できます。
半年間、毎日直接先生から教わりながら練習することによって、子どもたちにとって手洗い、歯磨き、爪切りなどが当たり前の習慣になることが期待されます。
一方で毎年、高学年にくらべ、低学年の児童の理解度が伸び悩むことが課題となっていたため、昨年からJENは小さな子どもも楽しく学べるよう、衛生に関するアニメの上映を活動に加えるようになりました。
以前お伝えした通り、JENでは衛生教育プログラムの効果を確認するために、定期的にモニタリング調査を行っています。調査は年に4回、6月、8月、9月、10月に行われます。
今年の調査では、低学年で衛生習慣が「とても良い」児童の割合が、6月は112.89%だったのが、10月には55・30%に上昇したことが分かりました。また、同じく低学年について、衛生習慣が「良くない」児童の割合は、6月時点で31.55%だったのが、10月には2・06%に減少したことが分かりました。
このことから、JENの衛生教育プログラムが低学年の児童たちにも大きな変化をもたらしていることが見て取れます。毎月の数値の推移では、衛生習慣が「とても良い」児童たちが月を追うごとに増え、「良くない」生徒たちが連続して減っていることがわかりました。
今後も小さな子どもにも確実に衛生習慣が身につくような工夫を重ねていきたいと思います。
ジェンアフガニスタン 経理アシスタント
サマル・ブット
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