アフガニスタン、パキスタン、日本をつなぐ遠隔による人材育成
ジェン・アフガニスタンプログラムでは、現場での支援活動はもちろん、職員の人材育成にも力を入れております。
アフガニスタンプログラムの計画書やレポートの作成は、今までは国際職員が中心となって作成していました。しかし、昨年の1月からは、人材育成の一環として、現地職員が書類を作成出来るよう研修や実践の機会を増やし、英語での計画書作成を開始しました。
【2月12日実施のアフガニスタン・パキスタン職員合同レポートライティング研修の様子】
【レポートライティング研修アイスブレイクの様子】
【レポートライティング研修でのグループ発表の様子】
英語による計画書作成は、従来よりも多くの時間を要します。しかし、現場からのより多くの声が書類に反映されるとともに、英語という共通の言語を使用することで多くの職員が貢献することが可能となります。
計画書作成を初めて経験した現地職員からは、次のような感想が挙がってきました。
「これまで計画書のことは全く知らず、今年から作成に初めて関わり、沢山のことを学びました。計画書作成を通して、ニーズを伝えることでサポートを得ることの大切さや、文書を作成していく中でポイントが整理されていくことを学びました。
まだまだ、多くの知識を得、実践し、経験していく必要性を痛感しています。今後も引き続き、学び続けていきます」
今年は、現地職員は現場の活動実施のみではなく、予算や支援内容案を出し、計画書類作成に深く関わっています。これにより、現場での活動へのオーナシップがはるかに高まり、士気が上がっているのを感じます。
パキスタンプログラムでは、既に数年前から現地職員によって計画書のドラフトを作成しています。今回のアフガニスタン職員育成では、経験を積んだパキスタン現地職員の力も借りました。そして現地職員自ら今年の支援者の皆さまとジャパン・プラットフォームの協力によるアフガニスタン北部水害緊急支援の計画書ドラフトを作成し、実施にこぎつけることができました。
10月には、来年実施予定の「パルワン県における学校環境整備及び衛生教育プロジェクト」の計画書も作成しました。
アフガニスタン支援はイスラマバードの国際スタッフを中心に遠隔管理体制で行っているため、日々のチャレンジが多々あります。そのような中での人材育成の鍵の1つは、各事務所間の結束力です。東京本部職員、アフガニスタン事務所職員、イスラマバード事務所職員が1つのチームとなり、密に協力、サポートしあうことが、遠隔管理という障害を取り除き、人材育成を可能しているのだと実感します。
今後も引き続き、現地職員による計画書作成をサポートしていきます。更なる人材育成を促進し、職員ひとりひとりの能力を向上させることで、人々の自立が可能となるよりよいプロジェクトを作り、よりよい支援につなげていきたいと思います。
【パキスタン事務所にてアフガニスタン・パキスタン職員と共に】
パキスタン・イスラマバード事務所
アフガニスタン事業 プログラム・オフィサー
藤田めぐみ
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