バダフシャン州地滑り被災者緊急支援
2014年5月3日に、バダフシャン州は大規模な洪水と地すべりに見舞われました。
4月下旬から発生した洪水により、アフガニスタン北部の97地区が被災しました。UNOCHA(国連人道問題調整事務所)によると、洪水と地すべりによって、アフガニスタンでは現在確認されているだけでも675人が亡くなったとのことです。
このうち、もっとも悲惨な災害に見舞われたのはバダフシャン州アルゴ地区で、1回の地すべりで少なくとも503人もの人が亡くなりました。その地滑りによる被災規模は甚大で、緊急の支援が必要でした。
JENは2001年からアフガニスタンで活動しています。今回の緊急事態を受け、支援者の皆様からのご支援により現場へ現地スタッフのチームを送りました。
到着後、まずUNAMA(国連アフガニスタン支援ミッション)や他の機関と調整を行い、被災地域を訪ねて調査を行いました。現場調査とUNAMAからの情報から、被災者は食糧と食糧以外の物資についても緊急で必要としていることがわかりました。インフラも広範囲にわたりダメージを受けており、衛生状態の悪化も差し迫った問題でした。多くの援助機関が、シェルターの確保などに集中していたため、JENは必要な物資配布の対応を行うことに決めました。
対象となったのは、地滑りが発生したアブ・バリク村の850世帯です。調査結果をもとに、JENは衛生キット、哺乳びん、粉ミルク、手洗い用せっけん、燃料缶などを調達し、5月14日に配布しました。
衛生キットは被災地においても衛生的な生活を確保できるよう配布されました。また、十分に行き届いていなかった哺乳びんと粉ミルクは、被災したコミュニティにとても喜ばれました。被災者の話によると、母を亡くした乳幼児がたくさんいるとのことで、今後が心配されます。
JENは現在、引き続き洪水・地滑り被災者の支援を実施するため、2回目の調査を行っているところです。
ジェン イスラマバード事務所
アフガニスタン事業シニア・プログラム・アシスタント
ハニフ・カン
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