学校施設整備事業が無事完了しました
2013年にジェンがパルワン県スルヒ・パルサ地区、ゴルバンド地区で実施した、JPF助成による学校衛生環境整備及び衛生教育事業は、同年12月に無事完了しました。この事業からジェン職員は多くの経験と学びを得ました。以下にその一端をご紹介します。
まず事業形成段階では、パルワン県教育局や行政関係者との会議を行い、その後、コミュニティのニーズを把握するために住民への調査を実施し、事業案を作成しました。
事業開始後、ジェンのエンジニアとフィールド・オフィサーは教育局と打ち合わせを行い、各学校の建設事業地へ視察に行き、各学校関係者・コミュニティリーダーと長時間にわたる会議を行いました。会議では、コミュニティが事業へ参加・連帯するよう促し、ジェンの方針・使命、事業内容・目的を説明し、ジェンが契約する建設会社の紹介や、建設工事工程や研修の詳細な打ち合わせを行いました。この会議をもって、学校の校長先生、教員やコミュニティリーダーは学校管理委員会のメンバーとなり、事業の覚書を結びました。
【ゴルバンド地区Kana Khil中学校の学校運営委員会・教育局職員】
事業実施中、ジェンエンジニアチームは毎日学校の建設工事現場へ監督に行き、毎週建設会社と工事進捗会議を開き、進捗、工事の質の確認、教育省基準の適合、問題解決、治安状況対策について討議し、密な調整を行いました。
事業地周辺では、反政府軍と政府軍の衝突が起こり、不安定な治安状況が続いていました。安全確保のためのコミュニティや教育局、各関係行政との強い連帯関係があったからこそ、事業を無事に進めて行くことが可能となりました。
予定していた通りに活動が進まないことも多々ありましたが、職員一人一人が責任を持ち、計画通りに進めていくよう全力で取り組みました。また、常に事業の透明性を保つよう心掛け、コミュニティや学校の関係者から、ジェンの建設工事事業の質の高さに対して一定の評価をいただきました。
ジェン・アフガニスタンプログラムは、アフガニスタン現場チーム(エンジニアチーム、衛生教育チーム、庶務・会計チーム、治安対策チーム)、イスラマバード遠隔管理チーム、東京本部チームが一つの大きなチームとなって活動しています。支援を必要としている人々が将来に希望を持てるよう、チーム全員が一体となって協力・サポートし合い活動を進めました。
治安状況が不安定な地域において、学校施設整備事業を成功裡に終えることができたのは、ここに記したように、ジェン内外において事業にかかわる機関やスタッフとの連携、協力があったからこそです。関係機関およびスタッフの協力に感謝します。
JENアフガニスタン・チャリカ事務所 チーフエンジニア
シル・アリ
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