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2013年4月25日 (木)

パキスタンの伝統衣装「シャルワールカミ」

 JENの日本人スタッフがパキスタンの文化に慣れ親しんだ姿を見ると、私たちパキスタン人もとても嬉しいです。今回はパキスタンの民族衣装「シャルワールカミ」を紹介します。今まではこの服に特別な感情はありませんでしたが、JENで働く多国籍の人がこの服を着るととても素敵に見えます。

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 「シャルワールカミ」の歴史は12世紀、ムガル帝国の時代まで遡ります。
シャルワールカミそのものは、中央アジアの大草原で馬に乗る生活を送っていたイランの人々、「チュルク語族」の衣服が起源だと言われています。これらの部族の多くはイスラム教に改宗しました。
 12世紀から、この地域には外部からの侵略が相次ぎ、やがてイスラム教のチュルク語族系イラン人による統治体制(デリー‐スルタン朝、のちのムガル帝国)が現在の北インド、パキスタン地域に確立されました。これに伴い、シャルワールは同地域で伝統衣装として着用されるようになりました。
現在ではイスラム教に関係なく、様々な宗教に属する人が、日常生活でも着るようになりました。


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 シャルワールカミは南アジア地域でたくさんの人が着ています。「シャルワール」はゆったりしたズボンで、「カミーズ」は長袖のシャツです。着心地が良く、日常生活でも冠婚葬祭でも着用します。特にインドとバングラデシュ、さらにアフガニスタンでも一般的です。ズボンの方はパジャマのように腰回りが広々として足首の部分が締まっているという形状です。

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 女性が着る場合は、「ドゥパッタ」と呼ばれる長いスカーフかショールを頭と首回りに巻きます。イスラム教徒の女性にとってはチャドルやブルカより身軽です。一方、ヒンドゥー教徒の女性にとっては、寺院内や年長者との面会など、頭を隠す必要がある場合にとても便利です。「ドゥパッタ」はシンプルでスタイリッシュでもあり、単純に肩にかけたり、胸から両肩を覆ったりします。

 機会があれば、ぜひこの文化と親しんでもらえればと思います。

 イスラマバード事務所
 アフガニスタン事業総務/会計アシスタント
 フメイラ・ワッハーブ

4月 25, 2013 文化、生活、習慣 |

2013年4月11日 (木)

スルヒ・パルサ地区でのミーティング

 先日、ジェンの現地エンジニアチームは、今年の支援対象地域の一つであるスルヒ・パルサ地区を訪問し、同地区の地区長及び教育局担当官と工事内容を共有しました。

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 教育局担当官たちは温かく私たちのチームを迎えてくれ、衛生教育に加えて学校施設の整備の支援を受けられることを大変喜んでいました。彼らは何か協力が必要なときは遠慮なくいつでも教えてほしい、と今回の工事に対して全面的に協力することを約束してくれました。

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 今回の訪問では、事業活動に関する三者協定を、教育局と活動対象校の学校管理委員会と結びました。その際、私たちはジェンのビジョンとミッション、そして目指すゴールについて説明し、長時間にわたり学校管理委員会のメンバーと事業について話し合い、情報共有を行いました。委員会のメンバーは、これまでの学校施設建設に関し多くの問題があったことや、そのような問題をJENの支援によって解決してほしいといったことを私たちに話してくれました。

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また、支援対象校周辺のコミュニティは貧しく収入減も乏しいことから、学校管理委員会のメンバーは、「今回の学校工事において地域住民を労働者として雇用してほしい」と話しました。ジェンは既に工事業者との間で、コミュニティの能力強化と事業への貢献のため、地域住民を雇用することを話し合っていたので、そのことを伝えました。

 ミーティング中ジェンは、コミュニティが学校施設建設用に提供した土地に関しては土地所有権に関する問題があってはならないことや、工事が終了して施設が教育局に引き渡された後の維持管理は学校管理委員会の責任になる、ということを強調しました。管理委員会のメンバーは皆ジェンによる衛生教育と、学校建設支援に関し感謝の言葉を述べ、支援活動に全面的に協力することを約束してくれました。

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ジェン アフガニスタン事務所 エンジニア シル・アリ

※尚、本事業はジャパン・プラットフォームの助成をいただき実施しております。

4月 11, 2013 学校修復・建設衛生教育 |