アフガニスタンの新年
今年、ノウルーズ(新年)のお祝いはアフガニスタンの人たちの生活の中で、より重要で大切なものとして行われました。というのは、国連総会が3月21日を国際的なノウルーズの日と承認したからです。
毎年この日には、ハズラト・アリ の霊廟での盛大な儀式を見ようと、大勢の人たちがアフガニスタンの北部の都市マザリシャリフへやってきます。
ノウルーズの最も重要で象徴的な伝統の1つに、ハフト・メワ(「7種類の果物」」があります。「7種類の果物」は、7種類のドライフルーツ:干しブドウ、センジェッド(グミ の木の実を干したもの)、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、プルーン、クルミ、そしてアーモンドか他の種類のプラムから作られます。
見た目は、フルーツのシロップの中に漬けられたフルーツサラダのような感じです。
伝統的に、アフガニスタンの女性はサマナック(小麦の胚芽から作られる料理)でノウルーズを祝います。サマナックはアフガニスタンの女性にとって特別なもので、夜遅くから翌日の日中にかけて作ります。料理をしている間、女性たちは集まって、特別な太鼓や踊りとともにノウルーズの歌を歌います。この儀式に男性が参加することは禁じられています。
ノウルーズでは、大統領が公式のスピーチにて特別警備員にお祝いの儀式を始めるように指示をします。警備員は、大砲3発を撃ち、続けて巨大な旗を地面から掲げます。人々はその動きを注意深く見守ります(旗がなかなか揚がらないとその年は悪い年に、旗がすんなり揚がれば幸運な年になるといわれているのです)。
この日掲揚された旗は、40日後に政府の役人によって降ろされます。
日中の儀式が終わると、音楽やコンサートで賑やかな夜の儀式が始まります。毎年、ヨーロッパやアメリカから世界的な歌手たちがアフガニスタン政府に招かれ、新年の祝賀のために歌います。アフガニスタンの歌手たちだけでなく、パキスタン、インド、イラン、トルコ、タジキスタンやウズベキスタンの音楽グループや歌手たちも招かれ、演奏とともにそれぞれの文化を披露します。
公式行事が終わると、人々は「ブズカシ」の試合のために広大な広場へ向かいます。ブズカシは、馬に乗った人たちがヤギや牛の死骸を取り合う、古代からの伝統的な騎馬競技です。
JENアフガニスタン事務所 シニア・フィールド・オフィサー
ハミドゥラ・ハミド