コミュニティによる学校への貢献活動
今年4月に開始したアフガニスタンのパルワン県バグラム地区とジャブルサラジ地区の学校23校を対象とした学校施設の整備では、11月中に全81ヶ所の工事が完了しました。
対象校の一つであるバグラム地区カライ・ナスロ校では、支援実施前は校舎もトイレもありませんでした。その為、子どもたちは近くのモスク(イスラム教礼拝堂)を教室の代わりに使い、トイレや井戸もモスクのものを使用していました。机や椅子も無く、子どもたちは地べたで授業を受けなければいけませんでした。また、同校は生徒数が610人、教員数が10人でモスクの施設だけでは足りず、屋外で授業受ける子どもたちもいました。
【建設開始直後の様子】
上述のような状況を受け、ジェンは、カライ・ナスロ校の敷地内に新しい校舎6教室、トイレ4基、そして手洗い場付き貯水タンクを設置しました。各教室には新しい黒板、机、椅子も設置しています。
【完成した施設】
建設が完了した後は、同校の学校運営委員会に施設の維持管理を担当してもらいます。この学校運営委員会は、ジェンによる校舎などの建設に加え、委員会自身からも学校環境をより良くする為に行動を起こしてくれました。なんと、地域の人たちに協力を呼びかけ、子どもたちを外部から守る手作りの外周壁、周辺地域と学校を繋ぐ水路、そして色とりどりの花木を自分たちの力で校内に設置したのです。
【村の人たちがつくった外周壁】
【水路と花木】
このような地域コミュニティによる自主的な貢献活動は、コミュニティの人びとの学校や子どもたちを大切にしようという気持ちを強くします。このような活動により、ジェンが支援した施設の継続的な維持管理や、更なる学校環境改善への取り組みなどが期待できそうです。